先日12月5日、イオン本社から今後、新規に移動動物園の契約は結ばない方向で決定したとの連絡をうけました。
イオンモール京都桂川店で開催されていた「めっちゃさわれる動物ひろば」
10月5日から10月31日までイオンモール京都桂川にて開催されていた「めっちゃさわれる動物ひろば」では、動物の取扱いが適正に行われていいないと多数の問い合わせがありました。
これに対し当協会Evaは、イオン本社、イオンモール本社、イオンモール京都桂川店に中止を求める要望書を送っていました。
このたび、10月5日から10月31日までイオンモール京都桂川にて開催されている「めっちゃさわれる動物ひろば」に関しまして、動物福祉の観点から以下中止の要望をいたします。
例として上記のような報告が、当協会に多数寄せられており「めっちゃさわれる動物ひろば」では、適正な動物の取扱いがなされていません。
また貴モールに、この件を電話で問い合わせた際「違法なら警察に言ってくれ、合法だから続ける」とのことでした。第一種動物取扱業者の規制の中では、「3.動物の管理方法等に関する事項」として「適切な飼養または保管」として守るべき基準があります。
残念なことに動物福祉が世界水準に達していないため、道徳的、倫理的に問題のある「ふれあい動物園」が各地で開催されております。貴社のような「社会・環境活動」において地域の生態系を守る仕組みづくり等、さまざまな取り組みをされている企業が、自らのイベントでこういった「ふれあい」を是認するということは、全国の「ふれあい」の論点を追認してしまうことにもつながります。また社会において大きな責任がある貴社のような企業におかれましては、違法か合法かの前に、倫理的にどうあるべきか「社会・環境活動」を生物多様性の観点からどのように推進していくのか、その内容が問われていくと思われます。
以上のことから、「めっちゃさわれる動物ひろば」の開催中止をご検討していただきたく、ここに強く要望いたします。
ご検討いただき、結果をお知らせ頂けますようお願いいたします。
【要望団体】
公益財団法人動物環境・福祉協会 Eva
PEACE ~命の搾取ではなく尊厳を
これに対しイオン側から、当協会にご返答いただくことはありませんでしたが、連名で要望書を提出していた「PEACE ~命の搾取ではなく尊厳を~」様に、12月5日、イオン株式会社グループ環境・社会貢献部部長様から「イオンとして今後、新規に移動動物園の契約は結ばない方向で決定した」とのご返答をいただきました。すでに契約済みとなっている件については契約解除とはできないため開催されるとのことです。
イオン株式会社様のご英断に、心から感謝申し上げます。
この件において、当協会Evaには、たくさんの問い合わせが寄せられていました。またイオンに対し意見・要望を表明してくださった方も多数いらしたと思います。そもそも多種の動物が、同じ「ふれあい」の環境下に置かれ、不特定多数の子どもに触らせる「ふれあい」自体が、大きなストレスがあり問題であること、それを皆さまの目で見て疑問を感じ、声を上げてくださったことに心から感謝申し上げます。
今後もどこかで開催されているようなことがあればご連絡くださいとのことですので、同様の件が、今後全国でありましたらお知らせください。