2023年1月17日、Evaは大阪地裁で行われた動物虐待事件の判決言い渡しの傍聴に行ってきました。
動物愛護管理法違反と大阪府迷惑暴力条例違反について、判決を申します。
【主文】
1 被告人を、懲役1年に処する。
2 この判決確定から3年間、その刑の執行を猶予する。
合計4件についてそれぞれ重みのある事件として受け止めて欲しい。
しかし、執行猶予が付いた。この期間を無事に過ごせば実刑は免れる。
だが別に禁固以上になれば、取り消され1年の有罪と合わせて罪に問われ、長い期間服役することになるので注意してほしい。
また、現在は前科前歴はないが、同種の犯罪を犯したら次は実刑を免れないことから、覚悟し二度とおこさないようにすること。
この判決に不服があれば、明日から14日以内に控訴状を提出してください。
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罪のない弱い仔猫をその場の勝手な感情のまま殴り殺し、かつ欲望にまかせ高校生の女性の体を触り、心を踏みにじるという卑劣極まりない事件を立て続けに4件も起こしたにも関わらず、たった懲役1年、執行猶予3年とは納得いきません。
自分の行為がどれだけ残酷かつ暴力的なものであったか。奪った幼い命は二度と戻ってきません。被告人には、心の底から詫び悔い改めて、二度とこのような酷い犯罪を起こさないでいただきたいです。
(2023年1月18日)
2022年12月20日、Evaは大阪地裁で行われた動物虐待事件の初公判の傍聴に行ってきました。被告人の起訴事実は、動物愛護管理法違反(猫の殺傷)2件と大阪府迷惑防止条例違反(痴漢)2件の計4件でした。
【起訴事実及び冒頭陳述の要旨】
大学生の被告人22歳は、
今年2022年
被告人:起訴事実に間違いありません。
弁護人:起訴事実を争いません。検察官請求証拠はすべて同意します。
検察官:請求した証拠(甲1号証~甲17号証、乙1号証~乙12号証)の要旨を告知。
被告人宅の写真、診察した獣医師の供述調書、犯行状況の再現、恋人の供述調書などが読み上げられ、令和3年11月~令和4年4月、6匹いた犬猫のうち4匹が死亡したことや、恋人女性によれば、被告人は、これまでも猫に対しうるさいと怒鳴ったりケージの扉を閉める時大きな音を立てて威圧したことなどが明らかとなった。
弁護側の立証として、採用内定通知などが提出され、情状証人として父親が証言台に立った。
【情状証人】
(弁護人からの質問)
(検察官からの質問)
(裁判官からの質問)
【被告人質問(要旨)】
【論告・求刑】
検察:生後間もない2匹を短絡的に殺した身勝手な動機に酌むべきものはなく、理不尽で悪質な行為である。合計4件の規範意識がない。再犯が予想される。罰金はあり得ず懲役1年が相当。
【弁論】
弁護人:執行猶予が相当。事件を認めていること。動機は就活がうまくいかなかったことや生活費を稼ぐこと。彼女とのケンカもあり精神的にストレスがあった。前科前歴がないし再犯の可能性は低く22歳で実刑は不利益だから。
次回判決言い渡しは、2023年1月17日 13:25
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「自分は短気だから気持ちを抑えることができなかった」「就職活動がうまくいかずWeb面接に良い手ごたえを感じることが出来なかったからついやってしまった」と、そういった理由を終始口にしていたが、抵抗できない弱い猫を立て続けに殺す行為に、ついやってしまったとは到底思えない常習性と残虐性を感じます。
目の前にいる猫はどう好きに扱っても良いと思っていたのか、感情のおもむくまま、まるでモノのように壊し命を奪う勝手極まりない行為に心底怒りを感じます。殴り殺されるために生まれた命ではありません。
また、偶然見かけた女性に対し、自分の欲望を抑えることなくその女性の心を踏みにじる痴漢行為は、非常に暴力的で卑劣極まりありません。被害女性の意見陳述では、「今は人の目線が怖い、何かされるんじゃないか怖い、男の人も怖い」と書かれた書面が検察官に読まれました。被害を受けた女性は今後の生活の中で、事件を思い出すたびに気持ち悪さと恐怖に襲われ、性暴力による心の傷はとても大きなものでしょう。非常に卑劣です。
また印象的だったのは、父親に対し裁判官が
「成人だしコントロール出来ない」とは、ではなぜお父さんはここに来たの?あなたには何が出来るのか?果たして意味のある監督が出来るのか?と問い詰めたこと。
こういうお父さんのもとなら更生できると期待して聞いたであろうに、父親の「成人だしコントロールできない」とは呆れた発言だった。
また、今回の被害動物もペットショップで購入した猫であったことです。アルバイトで生計を立て大学に通わなくてはいけない中、同棲期間中に「ぜんおう」と「テリー」以外の犬猫が他にもいました。総額100万以上もの大金をカードで払い、不適正飼養どころか殺傷してしまうということに、生体販売の危うさとリスクを感じます。
すでに何匹いるのか、飼養能力があるのか、飼育環境はどうか、世話する人数、所得等、プライドがある販売事業者なら、自分たちが販売する動物が虐待の対象にならないためにどう対策を取るか考えるべきです。虐待目的の動物を外で苦労して捕まえるより、買ってしまう方が手っ取り早い一つの手口になっているということを認識して欲しいです。
被告人はストレスを理由に反省を述べていましたが、ストレスを抱えながら生きるのは現代社会では当たり前だし、就活がうまくいかないことやパートナーとのケンカ、金銭的なストレスは珍しいことではありません。
それが理由で執行猶予になるのではなく、再犯させないためにそして犯した罪の重さを認識させるためにも懲役刑に処していただきたいです。
(2022年12月20日)
10月5日、大阪府泉佐野市にて飼い猫2匹を殴り殺傷した疑いで大学生の男が逮捕され、その後当協会から告発状を提出、受理されました。
その大学生の男に対し、10月19日に起訴処分(公判請求)となりましたのでご報告いたします。今後は法廷での審理になります。
【事件の経緯】
大阪府和泉佐野市の私立大学生の男は、生後半年と3ヵ月の猫の頭や胸を殴り、殺害した疑い。交際相手に促され、動物病院に猫の死体を持ち込んだところ、不審に思った獣医師が警察に通報し、事件が発覚しました。
大学生は、「自分は犬派だった。鳴き声にイライラし殴り殺した」と容疑を認めました。交際していた自宅には、犬猫あわせ6匹がいましたがこれまでに4匹が死んでいるそうです。
声を上げることもそこから逃げることもできない、自分よりはるかに弱い仔猫に対し、勝手な感情によりいとも簡単に殺傷行為を繰り返したことは、擁護の余地は微塵もなく厳罰にすべきです。今後は、法廷の場で事件経緯を明らかにし、徹底して追及して頂きたいです。
▼関西ニュース
https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_16672.html
▼FRIDAYデジタル
https://friday.kodansha.co.jp/article/268256
(2022年10月25日)