4月28日、理事長とEvaスタッフ一同は神奈川県平塚市にあります「神奈川県動物保護センター」に視察に行ってまいりました。
神奈川県動物保護センターは、昭和47年4月に「神奈川県犬管理センター」として開設。平成26年には収容された犬・猫の殺処分ゼロを達成。そして3年後の平成31年度の開設を目標に建替えを計画しています。
現在、センターに収容されている犬は全部で20頭ほど。相性がいい犬たち5~6匹を同じ部屋で飼養管理しているそうです。”処分をしない生かす為の施設”となったセンターですが、収容されている姿を見ると正直何ともやり切れない思いがしました。
公示期間中の犬たちの中には”同時期”に”違う場所”で”同じ犬種”が遺棄されていたケースや、迷子なのかきちんと洋服を着せてもらったまま飼い主を待っている子など様々でした。
収容されている犬猫の多くは、その後登録ボランティア団体さんによって引き取られたり、センターの譲渡会で新しい飼い主さんが決まったりとそれぞれセンターを巣立っていきます。
しかし譲渡に時間がかかる子は、収容後3か月以上経つと、センターが狂犬病の注射と平塚市への登録を行うそうです。
このように長期間センターで過ごさなくてはならない子もおりますが、散歩などは1日1時間程度を週3回。職員さんの数にも限りがあるため毎日連れて行くのはなかなか難しいとのこと。全ての子が新しい家族に巡り合えることが一番ですが、センターでも快適に過ごせるよう新しい施設の建設が待ち遠しいです。
その後、現在は使われていない処分室を見学。
その役割を終えた無機質な機械がひっそりと佇んでいる部屋。動物たちの無念さ、その命の最期と日々向き合ってきた職員さんたちの苦悩がまだここには残っているような気がしました。
殺処分がないことが当たり前の世の中になることが、無念の死を遂げていった多くの動物たちへのせめてもの償いではないかと処分機を前に感じました。
小雨がぱらつく中、所長の橋爪様、業務課長の岩屋様にはご案内等大変お世話になりました。センターでは、無責任な飼育放棄をしないよう、電話などがあった際は、とことん相談に乗り解決策をご提案されているそうです。こういった職員の方々の日々の努力と、40近い登録ボランティア団体さんのお力があってこその”殺処分ゼロ”であることを私たちは忘れてはなりません。
みんなが望む新しいセンターの建設、本当に待ち遠しいです。
公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva