私たちは、障害物(壁と坂)の改善をはじめ、以下のように要望しています。(一部抜粋)
1-1:馬に壁を登らせることは習性に反しており、 最終地点にある壁は撤去すること
障害競技であっても、2m程もの高く硬い壁を登らせるようなことはしません。また障害競技では長年の訓練を行っており、それでも事故で馬が死亡することがあり、多くの批判を受けています。壁は高さの改善ではなく、撤去する必要があります。
1-2:馬に現状の30~45度程度の坂を登らせ ることは習性に反しており、どのような馬でも登れる傾斜に改善すること
通常、傾斜は馬の速度を制限するためにつけられます。急坂を馬に全力疾走をさせることは無理があります。上の広場までどうしても馬を登らせたいのであれば、走路の前半からなだらかな傾斜をつけ、駆け足程度で登らせるようにする必要があります。坂を全力疾走させることは馬に負担がかかりすぎます。
神事や祭りは昔から人柱などから代替し続けています。
これだけ国内外で注目されている中、今後は上げ馬神事で生きた馬を利用するのをやめ、さらに現代にあった形に代替する時です。馬の形の神輿や山車を組ごとに作って崖に上げたり、巨大なボールを転がし崖を上げるなど、案を一般から募ることで、皆で継承していくことができます。
上げ馬神事は、環境省が示す「積極的(意図的)虐待」の具体例の
1.殴る
2.身体に外傷が生じる又は生じる恐れのある行為をさせる
3.身体に外傷が生じる又は生じる恐れのある暴力を加える
4.酷使
に該当する可能性があります。
「正当な目的があったとしても手段が社会通念上容認される範囲を超える場合は、殺傷・虐待罪が成立する」と今年5月の農林水産委員会でも環境省の松本審議官が答えていました。
改正動物愛護管理法は2020年施行しました。動物虐待に対する罰則は、最大5年以下の懲役、500万円以下の罰金になり、それまでの2倍以上に厳しくなっています。それだけ社会の関心と要請が強く、動物への不適切な扱いが許容されない社会になっています。
私たちは、多度大社に向けて上げ馬神事を司どる奉納団体の御厨総代会様と直接お会いし、改善内容について直接お話しできるよう現在お願いをしています。
今後の進捗については、またご報告いたします。
7月27日Evaは、かねてから動物虐待ではないかと指摘されていた上げ馬神事について、田村憲久元厚労大臣ご同席のもと、一見勝之三重県知事にお時間をいただき、NPO法人アニマルライツセンターと共に動物への扱いの改善をお願いしました。