長野県松本市劣悪繁殖事業者を刑事告発・受理(2021年9月)

長野県松本市劣悪繁殖事業者を刑事告発

初公判傍聴(2022年3月)

2022年3月16日、当協会Evaは、長野地方裁判所松本支部の初公判を傍聴してきました。

日時:2022年3月16日(水)午後1時30分~午後3時
場所:長野地方裁判所松本支部
事件番号:動物の愛護及び管理に関する法律違反 令和3年(わ)第158号
被告人:百瀬耕二
裁判官:高橋正幸
立会検察官原田淳史
弁護人2名
一般傍聴者12名

  1. 人定質問
    氏名、生年月日、本籍、住所は書面記載のとおりで間違いない。
  2. 起訴状朗読
    その前に、検察官から、公訴事実第2について、107頭から90頭に変更する旨の申し立てあり。弁護人異議なし。訴因変更を認める。
    第1 令和3年9月2日、中山犬舎において、犬362頭に対し、その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させ 
    第2 同日、寿犬舎において、犬90頭に対し、その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させたものである。
  3. 黙秘権の告知
    裁判官から説明
  4. 罪状認否
    被告人:2件とも間違いない。
    弁護人:被告人と同意見。
  5. 冒頭陳述
    建設会社で勤務しながら犬や鳥の繁殖を始めた。H7頃会社を退職。大翼建設でペット部を作りH10頃からブリーダー業をメインに。

  6. 検察官請求証拠
    検察官から、甲1号証~111号証、乙1号証~29号証の証拠請求があり、弁護人が不同意または留保した以外の大半の証拠について、法廷で取り調べられた。
    もっとも、膨大な証拠の全てを読み上げるのではなく、検察官がポイントを絞って、記載内容や証拠の趣旨を指摘した。

  7. 次回に向けた進行について
    検察官:告発事実について4月初旬に警察から送致予定。追起訴の有無を検討し、する場合は4月中に追起訴する。追起訴した場合、検察から弁護人への証拠開示は520日までに行う。それを受けて、次回公判は621日午後130分。弁護側は有賀証人を予定。

~杉本彩 傍聴記録~

報道席に記者13名~14名おり報道関係者席は全て埋まり、事件への関心の高さがうかがえた。

裁判官から百瀬被告へ起訴状朗読、黙秘権の告知が告げられたあと、検察から起訴事実、元スタッフ11名による証言が読み上げられた。

松本市内の中山犬舎と寿犬舎の2ケ所で、452頭の犬を劣悪な環境で拘束して飼育し衰弱させ虐待した。百瀬被告は、起訴事実に間違いないと認める。

1995年(H7):大翼建設にてプレハブで犬の繁殖を始めた
2000年(H12):中山犬舎が本件の構造になった
2003年(H15):主に母犬を収容する施設として寿犬舎が出来た
2007年(H19):2月28日に中山犬舎施設登録済み
2008年(H20)~2021年(R3):保健所の指導が入るも改善せず

  • 大翼建設のペット部事業となる。
  • 自宅裏敷地にも犬舎を設けるが苦情があり2008年(H20)にやめる。
  • 従業員は、被告を除いた15名にとどまる。
  • 週1回の頻度で約20頭をペットオークションに出品。関東ペットパークに5年前から出品。
  • 2018年(H30)10月~2021年(R3)7月で約4億2千万円を売り上げる

中山犬舎
犬種:19種、500~600頭を収容、見るからに酷い病状の犬は58頭。
453頭を4段に積み上げた小さなケージに2頭ずつ収容。金網の犬舎は固定されていない。ケージが壊れていることから犬が怪我をする。
16.1PPMアンモニア臭で異常に高い濃度を測定しており、臭い物質が生体に影響を及ぼすことが明確で体調に不調をきたすレベル。
ハエとウジが発生。
エアコン等の空調設備はなし。暑い日は、天井のブルーシートを上げ下げするのみ。
散歩やトリミングはなし。
犬舎内は、糞尿が堆積し溢れていて掃除は追いつかない。
病気の犬、繁殖に使えない犬など多数。ぐったりしている犬や体調不良の犬多数。

2008年(H20)前後から、このような劣悪な現状が続いていたと百瀬被告は陳述。
2019年(R1)保健所が立ち入り、清掃スタッフの増員や犬を減らすよう指導。保健所は、松本市内で最も犬の数が多く、最も劣悪施設だと認識していた。

寿犬舎
犬種:15種、捜査報告書によると493頭のうち2頭の死亡確認。291頭が衰弱で虐待頭数は90頭。
劣悪な環境が原因で呼吸器系に問題。その他、殆どの犬に何かしら疾病があり、床ずれ、皮膚病や白内障等の眼病多数。33頭に腫瘍あり。
百瀬被告自ら帝王切開をするが、そのタイミングは百瀬被告が決める。帝王切開していると話しだけ聞いていたスタッフも、術後縫合がうまくいかず腸が飛び出している犬を犬舎にて確認。ドミトール(鎮静剤)を使用。
ハエやネズミが発生し、毎日清掃するが追いつかず悪臭が酷い。犬舎にいるフレブルのほぼ全てにコブのようなものがあった。

2ケ所の犬舎には主に、ミニチュアダックス、シェルティ、フレンチブルドッグ、他不明な犬種もあり。
百瀬被告は、動物取扱事業者の講習も受けていたが改善の努力はなし。
中山犬舎には毎日、寿犬舎には2日に1回行っていたため、本人は現状をすべて把握。
交配に使えなくなった犬は、週1で関係団体に1頭ずつ引き取ってもらっていた。

「虐待の事実についてどう思うか?」に対し、本来なら病院へ行くべきだと百瀬被告は認識していた。
フレブルを主に、2年間で数億円の利益を得ていたが、人手不足と利益を追求したことが理由であること、また法改正により規制が厳しくなったことで、改善は無理だと諦めたと百瀬被告の陳述。

【検察側が証拠として施設内部の映像を公開】

中山犬舎
凄まじい犬の鳴き声。狭いケージの中で狂ったように鳴いている。
犬舎は薄暗く外光は入らない。床は濡れたような感じに見えた。
4段積み上げられたケージには、大量の被毛が網に付着している。
特に酷い犬は、ボロ雑巾のように毛が汚れていた。ケージとケージの間の通路は、人1人歩くのがやっとの狭さ。中山犬舎の奥の壁に大きな扇風機が見えたが、なんの役にも立たないと思われる。時々、壊れたケージから頭を出しているような犬も見えた。

寿犬舎
中山犬舎よりかなりまともな印象ではあるが、それは中山犬舎があまりにも酷いだけで、寿も同様に4段にケージは積み上げられた状態。身動きできない小さなケージに入ったフレンチブルドッグを多数確認。出産した母犬と仔犬もいた。母犬の体調までは確認できず。

現場に入った捜査員や獣医師は、防護服と防毒マスクのようなものを付けていて、どれほど健康被害のリスクがある現場環境かが分かる。
ケージから出て抱っこされていた犬が数頭映っていた。身動きせず抱っこされている犬、腕に顔を埋めて体を固くしている犬、地獄から救われたことを感じたのか、恐る恐るだが、しっぽを振っている犬もいた。

本件は、4月初旬に検察庁に。起訴か不起訴かは、4月28日までに決まる見込みで起訴する場合、次回公判での結審は難しい。
次回公判:6月21日(火)13:30~15:30

初公判を受け記者会見(2022年3月)

当協会Evaは、初公判傍聴後記者会見を行いました。
■記者会見の動画はこちらから⇒https://youtu.be/b608Rch7O58

アニマル桃太郎初公判後記者会見

長野地方裁判所松本支部

動画を見たという話しがあったが、特に印象に残った点は?(信濃毎日新聞 野村様)

身動きも前脚を上げて立つことも出来ない小さなケージの中で大体2頭くらい入れられていて、狂ったように犬が吠えまくっていました。とにかく異常な鳴き声で、心身ともに正常ではないと誰が見てもその状況の異常さというのは理解できたと思います。これまで劣悪繁殖場の虐待状況を見てきましたが、その中でも遥かに程度が悪く、これほど酷い繫殖場を見たのは初めて、というぐらい災害級レベルの虐待現場でした。(杉本彩)

昨年の9月2日に警察が捜索した時の動画がそれぞれ再生されたのですが、中山犬舎と寿犬舎で私の印象は少し違いました。いずれも4段ケージで、先ほどお話しされたのは恐らく中山犬舎の方だと思いますが、映像は10分程でしたが、見ているだけでも耳が痛くなる吠え声で、こちらもおかしくなる程でした。こちらに立ち入られた警察や獣医や関係者は、さぞ大変だっただろうと感じました。(細川敦史弁護士)

長野地方裁判所松本支部

次回以降、被告人質問が予定されていますが、被告人にはどういった姿勢で臨んで欲しいですか?
(信濃毎日新聞 野村様)

「反省している」といった文章の読み上げもありましたが、それは分かりません。あの状況に至ったことを、法改正されたことを理由に現実的に自分たちは改善できなかったから諦めたなど、法改正そのものに責任転嫁し言い逃れしている印象を受けたので、心から反省しているとは到底受け止められません。
とにかく私たちは、行った行為、罪に対し厳正に裁いていただきたい。これは、単に不適正に飼養したといった虐待のみで終わらせるというような事案ではありません。あのままでは明らかに死ぬであろうという事は当たり前のように分かりますし、死亡した事実衰弱した事実が証拠として沢山でてきている訳ですから、明らかに殺傷罪に問われるべき事件だと思っているので厳正に裁いて頂きたい。(杉本彩)

ペット業界が利益を追求する傍らで起きた事件であると思いますが、業界全体の改善についてEvaとして発信していくつもりはありますか。(中日新聞松本支局 右田様)

アニマル桃太郎のように劣悪環境で大量生産した犬がオークションに流れ、ペットショップのショーケースで展示販売されています。これが繁殖場の温床になっていて、ペットビジネスを支えているので、生体展示販売という業態が存在する限り、こういう業者が出てくるのは当たり前だと思います。
今回の事件は、内部告発者がたまたま当協会にご相談下さり、刑事告発をしたから事件となりましたが、これは何も特別な事ではなくまだまだこういった事は顕在化していないだけで氷山の一角に過ぎないと思います。事実、当協会には他の地域のこれに等しい、あるいはこれを上回るのではないかといった相談も受けています。

しかも、街中でよく目にする大手ペットショップがアニマル桃太郎の犬を販売していました。大手ペットショップとこうした劣悪な繁殖場が繋がっていて、商売は成り立っている事は明らかです。生体展示販売という業態自体を今後見直していかなければ、いくら法律が厳しくなっても行政のチェック機能が働いていない限りは、こうした大量に犬の繁殖をする劣悪な繁殖場はなくなっていきません。(杉本彩)

長野地方裁判所松本支部

行政の失態もあるとのことですが、法改正があった事も踏まえ、今後行政はどういった対応をしていけばいいとお考えですか。(中日新聞松本支局 右田様)

法改正前からこれは明らかな虐待でした。本来であれば、きちんと行政が動いて、指導、勧告、命令、業の取消が出来たわけですから、しっかりと自分たちの役割を果たしていれば、ここまでの被害は出なかったのです。ある種、分かっていながら見逃してきた、という部分の罪は大きいです。しかも常にマンパワー不足とか、明確に指導できる基準がないという言い訳をずっと言ってきました。ですが今回、飼養管理基準省令(数値規制)が定めれられ、指導しやくなったので、今後行政がどれだけ責務を果たしてくれるのかを注視していきたいです。今後はそういった言い訳は通用しないと心底思います。

また動物だけの問題ではなく、人獣共通感染症の問題などもありますし、社会全体を守っていく、人の健康と安全を守っていくという、重要な使命感を持って行政には動いていただきたいと心から願います。(杉本彩)

コロナでペットを購入する人が増え...という背景を訴える人もいます。儲かるビジネスモデルというのは、需要と供給があるからだと思っているのですが、コロナ禍でのペットブームやこうした背景についてはどう思いますか。(テレビ信州 大和様)

コロナ禍でおうち時間が長くなり、動物に癒されたいとか家で楽しく過ごしたいとか、人間目線の勝手な理由で、動物を安易に購入している方が激増したという事は厳然たる事実です。ですが徐々に生活が元に戻る中で、動物の飼育がこんなに大変だとは思わなかった、もう世話することができないと、飼育放棄する人たちが本当に多いです。結局こういった事が起きる原因は、安易に購入できる生体展示販売があるからです。とにかく売れる時に売り損じたくないペットショップが販売を促す宣伝をし、繁殖屋がとにかく無理な繁殖を強いるわけです。アニマル桃太郎でも、飼育管理が難しいフレンチブルドッグを多数飼育していて、2年間で、数億円の利益を上げていました。
法律を改正するのは非常に時間が掛かります。ですので消費者には、責任ある、モラルある、消費行動を心掛けていただきたい。
大量生産、大量流通には不良在庫や余剰在庫がつきもので、普通の商品であればみんな廃棄されていきます。それと同じように、動物の命も流通過程の中で多数命を落とし、犠牲を強いられている現状があります。展示されている仔犬仔猫のバックヤードや展示される前の流通過程、そして繁殖場の親犬にどれくらいの苦しみと犠牲があるのかを少しでも想像して頂きたい。動物が好きで動物を守りたいと思われる方は、どこから犬や猫を迎えるのがいいのか今一度考えていただきたいです。(杉本彩)

こういう機会を通じ、メディアの方に報道していただくというのはかなり意味があると思います。(細川敦史弁護士)

長野地方裁判所松本支部

フランスはペットショップ(での犬猫の販売)を禁止にしますが、その辺りはどうお考えでしょうか?また、今回の会見の意図は?(NHK長野放送局 川村様)

2024年からフランスもペットショップでの犬猫の販売が禁止になりますが、その背景には、衝動買いによってペットが捨てられることを防ぐという意味があります。可愛いものを見ると衝動的に欲しくなるというのが人間の弱さなのですが、冷静に考えていただくためには、より多くの方に、今回の事件を知って考える機会にして欲しいです。今回の記者会見は、傍聴後の率直な思いと、動物虐待の現状というものを一人でも多くの方に知っていただきたいという思いから開かせていただきました。(杉本彩)

今回動物愛護法違反、第44条1項と2項で告発しています。年末から年始にかけ「厳罰に処するべしだ」という署名活動も行い、その流れで今日の初公判で何を認否するか分からなかったのですが2項虐待については認めた、という事が分かった中で、改めて厳罰に処すというメッセージを出す。という事で開きました。(細川敦史弁護士)

ペット業界はいつも「世の中にニーズがあるから売るのだ」と必ず言うので、ニーズを減らす重要性を非常に感じている中、こうして会見することで多くのメディアに取り上げていただき、市民の皆様気にづいていただきたいという目的があります。ずさんな繁殖をしているので、購入後に体調が悪くなって死亡してしまったり、また知らずに先天性疾患を抱えた仔犬仔猫を購入してしまい、後から莫大な医療費が必要になったりとそういう被害もたくさんあります。動物の苦しみはもちろんですが、飼い主さんも精神的金銭的に、もの凄くきつい事です。そうならないためにもこういった問題を知って欲しいと切に願います。(杉本彩)

令和4年3月16日

長野地方検察庁松本支部へ署名提出(2022年1月)

Evaは、1月6日に締め切った5,0842筆の署名を、兵庫県の細川弁護士と共に長野地方検察庁松本支部の担当検事に提出してきました。
検事からは、現時点で詳しい事はお伝えできないが、警察の全ての捜査内容を見た上で慎重に判断していきたい。これだけ短期間で多くの方が署名に賛同したという事、そして一人の人間として無資格者による帝王切開といった行為はあるべき事ではないということは理解している、との事でした。
このあと公判請求となり裁判が始まります。今回の署名にある「殺傷罪」が追起訴となるかどうかは初公判まで確定し、追起訴されたら虐待事件と併合して審理することになります。
Evaでは引き続き裁判の行方を厳しく注視していきたいと思います!

令和4年1月7日

長野地方検察庁松本支部へ署名提出

厳罰化を求めるネット署名について(2021年12月~2022年1月)

当協会evaでは、逮捕された長野県松本市の劣悪繁殖屋の男性による母犬の腹を無麻酔帝王切開で仔犬を取出していた事件について厳罰化を求める署名を集めました。

■署名期間:2021年12月21日~2022年1月6日(木)<16日間>
■署名数:50,842筆

ご賛同と拡散にご協力頂いた皆様、心より感謝申し上げます。皆様の署名は、責任を持って長野地方検察庁松本支部にお届けに上がります。

令和4年1月6日

長野県松本市 犬の劣悪繁殖屋 元代表逮捕(2021年11月)

当協会が刑事告発していた、劣悪な環境で約1,000頭もの犬の繁殖を続けていた元代表と、従業員の男が、今朝動物愛護法違反容疑で11月4日朝逮捕されました。

▼劣悪環境で犬多数飼育 動物愛護法違反の疑いで逮捕へ(信州NEWS WEB)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20211104/1010020413.html

劣悪環境飼育 松本署が前代表ら2人逮捕へ 犬400匹虐待疑い
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021110300595

【速報】劣悪環境飼育 松本署が前代表ら2人逮捕
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021110400122

令和3年11月4日

告発状提出・受理(2021年9月)

長野県松本市劣悪繁殖事業者を動愛法違反で刑事告発 告発状受理

2021年6月に、当協会に一本の虐待通報が地元動物病院の奥原淳獣医師から寄せられました。その内容はにわかには信じられないほどの頭数と管理の悪い環境での飼養、そして人間の行為とは思えないほどの残酷な行為が具体的に綴られていました。

すぐに連絡を取り、まとめてくださった報告書を確認すると、これまで経験した虐待事件とは比べものにならないくらいの災害レベルの規模と劣悪飼育の実態が分かりました。

その後、長野県警に連絡を取りその報告書を提出、告発状提出の前に通報者である動物病院や関係者に細かな聴取をしてくださり、皆さんが知ることになった9月2日と3日に大規模家宅捜索が行われました。警察署ご担当者様においては心より感謝いたします。

当協会は、動物愛護管理法違反(44条1項・2項)及び狂犬病予防法違反により刑事告発し、その他各種法令違反についても鋭意捜査を要請しました。告発状は、9月14日付で受理されました。

長野県松本市劣悪繁殖屋

施設では、4段から6段もの手の届かないほど高く積み上げられたケージに1~3頭ずつ入れられ、糞尿が上段から垂れ落ち、世話はもちろん行き届かず死体も多数出ていました。毛玉に覆われようが爪が伸びっ放しだろうがそんなことは序の口で、怪我や病気であっても適正な医療にもかけず、死んだら生ゴミと一緒に捨てられます。

人気犬種のフレンチブルドッグは、陣痛がくると毎回四肢をキツく固定し動けぬようにし、獣医師免許を持たないド素人のオーナーが毎回無麻酔で腹を切り仔犬を取り出していました。

そんな命を命を思わない管理であったので、狂犬病予防接種についても未接種の疑いがあります。

そして、今回史上最悪の多頭飼育であることから、捜査段階から犬の行先について検討していました。当協会や通報してきた獣医師の先生も信頼できる動物愛護団体さんや関係者にお話しし「そういう段階になったら協力して欲しい」と事前準備をしていました。

ですが、9月2日、3日の捜査後、オーナーは少しずつ所有権を手放し保健所に移す、また保健所もそのように指導するということでしたが、9月6日になり、どうやら全頭事業者に移動したようだとの連絡が入り関係者一同愕然としました。聞くところによると、恐らくオーナーと付き合いのあるペット関連事業者に全頭の所有権が移り、そこから業界団体と繋がりのある業者に移動したとのこと。
そこから終生家族同様大切に育てていただける家庭に行けるならばいいのですが、おそらく事業者絡みでは、販売か、繁殖可能の若い個体なら繁殖犬に回されるでしょう。

捜査中にも関わらず、嫌疑がかけられている者の所有権が通用してしまうこと自体由々しき問題だと思います。所有権は、どの動物虐待事案にも大きな壁となることから、かねてより訴えている緊急一時保護と所有権の一時停止の制度作りは、今後最重要課題だと言えます。

それと同時に、登録制が始まって以降、15年以上取扱業の登録・更新を認めていた県の動物行政においては大きな責任があると思います。これまでも虐待通報があったにも関わらず、適正な行政指導を行ってこなかったことで、計り知れない長い期間そして多数の命が日の光を見ることもなく、まさに闇から闇へと葬られたことになります。

当協会は、今回の事案において事業者だけの問題とは思っていません。法改正、行政の在り方について厳しく声をあげていきたいと思います。

処分については随時このページからご報告していきます。

令和3年9月14日

Evaオリジナルグッズの販売ぺージへ

teamexpo2025

地方創生SDGs官民連携プラットフォーム

いのち輝くこどもMIRAIプロジェクト

yahooネット募金

つながる募金

Otameshiおトクに試して社会貢献

『公益財団法人 動物環境・福祉協会Eva』に、いいね!やシェアだけで支援金を届けられます。~ NPO/NGOを誰でも簡単に無料で支援できる!gooddo(グッドゥ) ~