Evaに通報が入ったのは4月頭。
東京武蔵村山市の戸建て住宅で、3月16日にそこにお住まいのお婆さんが死後数日経過した状態で発見された。
そして室内には猫が20数頭いたが、お婆さんのご遺体が運びだされた後、猫が閉じ込められてしまった。息子さんがいるとの情報を知り、閉じ込められてしまった猫を保護したいから息子さんに連絡を取って欲しいと通報者がお願いするが、勝手な行動は取らないようにと言われてしまった。どうにかならないでしょうか。
とのことでした。
その後、通報者の方とやり取りしていたら、行政から「他の団体が既に介入し少しずつ猫の引き出しをしているので静観していて大丈夫」と言われたとのことで、様子を見ていましたが、それ以後、全く進展がなく猫も引き出されてないことが判明。
その時点で丸3週間経過していることもあり、とにかく時間がないので東大和警察署やこれまで現場から行政に掛け合ってくださっていた市議と連絡を取り合いました。
その後、愛護センターが現地を見に行き、外から猫3匹が確認できたから問題ない。息子と連絡が取れ4月13日に立ち入りが決まったとの一報が入りました。
丸3週間経過しているにも関わらず、さらに6日後まで立ち入らない理由が分かりません。息子さんは、2日に一度は来ているから問題ないとのことですが、門扉の裏に貼られた養生テープは少なくとも3日間は剥がされていませんでした。
そしてその翌日には、窓越しに1匹の猫の遺体が確認されました。そして更に翌日にはもう1匹、皆が見ている目の前の窓の奥で死亡しました。
例え息子さんが給餌をしていたとしても、
「その健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束し」「飼養密度が著しく適正を欠いた状態で飼養し衰弱させ」「疾病又は負傷したものに適切な保護を行わず」「排せつ物の堆積した施設であり」「他の愛護動物の死体が放置されていた」わけです。
中で死んでいたならば不適正飼養の延長による第1項の殺傷です。
3月に起きた高円寺北の車中閉じ込め事案同様、緊急一時保護及び所有権の一時停止は喫緊の問題です。全国各地で多発し、現場の動物愛護団体は皆さんご苦労されています。これから外気温が上がり、ますます車中や室内の閉じ込め事案が深刻になってくるでしょう。
この事案を決して終わったことにせず、同様の事案を経験した動物愛護団体さんと結束し、今後法改正含めた陳情をしていきたいと思います。