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シャンプーボランティアを通して見えること(2017年9月)

2017年9月 シャンプーボランティアを通して見えること

7月の下旬、神奈川県動物保護センターでシャンプーボランティアをしている方から、「シャンプーボラの現場を見に来て欲しい。そして保護犬のケアの必要性を広めていただきたい」という内容のメールをいただきました。

シャンプーボランティア

見学に行ったその日は、台風8号が四国地方に上陸し東日本へ進んでいた影響で、外気は33度、そして湿度が高くとても蒸し暑い日でした。
シャンプー場所に案内されると、そこはエアコンのない男子トイレでした。
立っているだけで汗ばんでくる上に、シャンプー担当の方は、レインコートやポンチョを来て慌ただしくシャンプーをしています。

シャンプーボランティア

この黒のダックスフンドは、顔も体も酷い皮膚病におかされ、全身の皮膚が赤紫色に変色していました。7月半ばに放浪していたところを捕獲されセンターにやって来た老犬です。重い皮膚病の治療が負担になったのか、老犬ゆえにこの先の介護が億劫になり捨てたのか、目の前にいる言葉を持たないこの犬しか真実は分かりません。

シャンプーボランティア

外側に飛び出していたグラグラしていた犬歯は、シャンプーの時にふれたらポロっと抜け落ちました。歯茎の状態もよくありません。
3度に渡るシャンプーを繰り返し、最後に薬剤の塗布をしまた洗い流す。印象的だったのは、作業が早いとはいえ3人がかりで顔も体も泡だらけにされ、体中ゴシゴシこすられ、今にもいやがって

シャンプーボランティア

怒るのでないかと思って見ていたら、怒るどころか、終始おとなしくじっとし、人と接することが嬉しかったのか尻尾を振っていました。ドライヤーで乾かしたあとは、耳掃除と爪切りです。

1頭に費やす時間はおよそ1時間、1回の訪問でシャンプーできる頭数は、せいぜい4、5頭がやっとです。

シャンプーボランティア

保護センターでは、食事を与えられ生きながらえることはできますが、処分前提で作られた施設は、長期間生きるには過酷な環境です。被毛の手入れ、病気の治療、散歩、人とのスキンシップなど、動物福祉の観点からいえば到底良い状況とは言えません。

 

保護センター暮らし3年の「くまちゃん」という柴犬は、センターに3年いるにも関わらず、ひねくれることもなく従順にシャンプーをさせてくれるそう。おとなしくてあまり目立たない犬なので、ボランティアの目にも止まりにくく、3年の月日が流れました。ですが、犬の一生を考えると3年はあまりにも長く、現場のボランティアは、なんとか出してやりたいと思ってはいるものの、なかなか難しいという現状です。

あるアメリカンコッカーの犬は、喉と胸に大きな腫瘍があり、血がしたたり膿んで異臭を放った容体でしたが、診断も治療もされることなく、そのまま血だらけの状態でいました。毛を短く刈りシャンプーしても、腫瘍はどうしようもありません。
ボランティアの1人が職員に頼み、病院に連れて行き切除しましたが、それはボランティアの自費です。どのようにひどい状態でも病状でも、センターにいるうちは、ボランティアが引き出すまでは治療も受けられないといった状況です。

ボランティアのみなさんは、センターの事情もよく理解しています。現在の施設が処分前提で作られたことや、職員の日常の業務、そしてマンパワー。難しいことは充分理解はしているものの、犬の状況を目にするとあまりにも痛々しく、苦痛をなんとか取り除いてあげたいと思っても、何もできず帰ってくる、毎回そんな状況だと言います。

2年後に新しく開設されるセンターでは、おそらく治療も散歩も被毛の手入れも行われる状況になると期待しているものの、それまでの2年間はこの状況を耐えなければならない、それでいいのでしょうか。

ボランティアの方はこう言います。「殺処分ゼロは目標として掲げるべきです。殺処分ゼロを目指さないでどうするのだ、という考えです。ただ、同時に『生かす時の苦痛ゼロ』を目指さなくてはなりません。長期収容に耐えられる環境を整備し、治療も被毛の手入れも散歩もコミュニケーションも必要です」

神奈川県だけでなく全国的にいえることは、一番のゴールは殺処分をゼロにするのではなく、保護されている動物たちの福祉を上げること。治療が必要な動物はどうするのか?治療費の予算確保は?高齢の子が譲渡されない場合はどうしたらいいか?どうしたら譲渡されるか、譲渡できないならどうするのか?一つひとつ目を背けずに話し合い、意識を持たなければいけません。

また、動物愛護団体に引き出しをさせる場合、団体登録の際には飼養環境をきちんと確認し、適正頭数を把握し、団体先での生存数、死亡数、病死した数、そしてそこから終生飼養者へ譲渡された数等、本来なら動物愛護団体に移動させた行政が継続的に把握するべきです。「おそらく責任を持って譲渡されているだろう」ではなく、きちんと最後まで管理しなければなりません。また引出し数が多い団体には、センターは何も口出し出来ないというような状況は作らず、登録団体の全体を一律にマネジメントしていく必要があります。

新センター設立までの期間をどうするのか、そして新センターの在り方など課題は山積しています。ぜひみなで真剣に考える場を設け、多くの問題をクリアしていければ日本全国の行政施設の改善につながるでしょう。

Evaは、これらのことを踏まえ、来年の動物愛護管理法改正にむけて、自治体の収容施設に係る事項、業者や一般飼い主における動物の適正な取り扱い等、多くの要望を出していきます。

またイベントに参加し寄附を呼びかけます。
9月9日(土)チャリティーライブトークショー(※満席)
Darts&Dining Bar Lily(平塚市明石町11-2)
こちらのチケット代3,500円のうち1,500円は神奈川新センター建設基金ですが、Evaは現場の治療費の確保のために、トークショーに参加し寄附を募ります。

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