堀井動物園特定動物の無許可飼育第2回公判

2018年10月 めっちゃさわれる動物園
堀井動物園特定動物の無許可飼育第2回公判

1024日(水)Evaは、大津地方裁判所第21号法廷で行われた、滋賀県守山市にある「めっちゃさわれる動物園」を運営する堀井動物園園長の堀井氏の第2回公判を傍聴してきました。今回は、事務作業を担当していた橋内氏の証人尋問と園長堀井氏の被告人質問がありました。

堀井動物園特定動物の無許可飼育第2回公判

 弁護人とのやり取りでは、うちは零細動物園だから広い環境は与えられないが、それでも愛情持ってやっていると言いながらも、8001,000頭の動物をアルバイトを含むたった15名で飼養していること、繰り返し逸走させたり火災で死亡させたりする管理体制の杜撰さに大きな矛盾を感じました。またこれまで同様の事件では、過去に3件いずれも無罪であったとの情報に、この程度の事件はそもそも有罪にする必要はないと間接的に印象付けていることに憤りを覚えます。

堀井動物園特定動物の無許可飼育第2回公判

ですが、被告人の公判中何度も繰り返し発言する「認識に甘さ」について、検察側が厳しく指摘する一幕も。そもそも認識の甘い人間が動物を扱う業を営むべきではないし事業者としての資格は皆無です。

また裁判官からは、特定動物の無許可飼育だけにとどまらず、逸走や火災で死亡させたことや飼養の責任と管理について厳しく追及し、一言ひとことに血の通った質問内容だったと感じました。

次回第3回公判論告弁論

日時:1126(月)午後330
場所:大津地方裁判所 別館21号法廷
判決はおそらく12月になる見込みです。

傍聴メモ

以下メモが追い付いていない箇所もあり、簡易的なやりとりの記述になります。
何卒ご容赦ください。

弁護人による橋内氏の証人尋問
Q.関わりはどういう立場か。
A.事務で営業をしている。
Q.行政に関する手続きはあなたが担当?
A.自分がやっている。
Q.いつからか。
A.平成29年6月から。
Q.その前は何をやっていたか。
A.自動車販売とイベント会社に勤めていた。
Q.29年6月堀井動物園に入ってから気づいたことは?
A.改善されていたが、必要な体制が不足していた。堀井さんは自己判断だけで周りの声を聞かなかった。
Q.それまでは、被告人の奥さんが事務担当?
A.はい。
Q.意思疎通できてないところがあったか?
A.はい。
Q.あなたが工夫していることは。
A.情報共有している。動管センターに相談している。
Q.動物の仕事ははじめて?
A.はい。
Q.動物業界、移動動物園の性質についてどう感じたか?
A.動物業界の性質、細かくチェックしないと法が難しい。
Q.チェックってどういうこと?
A.特定動物の契約書を交わすことがない。場所を準備していても違う種類の動物が来る。
売主の言っていることを信用しないと、先に画像を送ってもらうとかして。
Q.他に工夫していることは。
A.移送の時、通過する県に届け出を出す。出す時に自分が送り側に出すのか、明石市が中核市になったから、明石市に出すのか。送る側の情報もいい加減の業者からだと後になって問題になる。
Q.あなたが責任をもってやっている?
A.はい。
Q.許可がない引き取りが事件になったが、知らない時に引き取りを勝手に進めることは?
A.ない。情報共有してLINEやメールでうまくいってる。
Q.危険だってわかっている?再発防止を誓ってくれる?
A.はい。

裁判官による橋内氏の証人尋問
Q.あなたは雇用されている立場?
A.はい。
Q.チェックできるとはどのような点で?
A.購入や移送の時相談を受ける。出先で譲り受けることもあったが今は購入する時に相談がある。

弁護人による被告人の質問
Q.平成27年に特定動物のサルとハクトウワシで起訴された事実で間違いない?
A.はい。
Q.2件ブローカーから、〇〇さんから購入、〇〇さんから声をかけられた。
Q.許可受けることは時間がかかる?
A.そうでもない。すぐに持って帰って欲しいと向こうの条件で受けてしまった。
Q.珍しい動物は、まとまったお金で購入するが口頭で決めるのは珍しいこと?
A.ブローカーに内々にある、普通にあること。
Q.なぜ起きたと思う? 
A.認識の甘さ。危険であっても逃がさない自信があった。通例になっている。
Q.法律の手続きはあるけど?
A.自信があった。
Q.市場に出ない動物を手に入れたい?
A.はい、手に入れたい思いが強い。怪しいブローカーとつきあった。認識の甘さ、〇〇さんが近づいてくる。
Q.平成27年日本ザルを預かって動管センターから指導を受けている、これまで3回指導を受けた。厳しい指導だったのでは?
A.顛末書を書いた。これ以上の処分をしないと聞いた。
Q.行政処分や刑事告発をする、しないと言われたか?
A.ない。
Q.それ以降してない?
A.ない。
Q.それ以降、特に気を付けていることは。
橋内と相談したり、動管センターと相談、事務手続きは苦手。
Q.平成29年6月のそれ以前は?
A.妻がやっていたがモレがあったので、精通している人ということで橋内さんにお願いした。
Q.平成27年3件、キリンの移送の指導をうけたが。
A.届け出をしたけどモレがあった。チェックミスで申し訳ないと思っている。妻がやっていた頃のこと。
Q.厳しい状況って分かってる?
A.はい。
Q.平成27年当時から3年経ってどうして今起訴だと思う?
A.愛護団体から警察に立件すると聞いている。
Q.経営する動物園で虐待するようなそういう行動はある?
A.ない。零細の動物園で広い環境は与えられないが愛情持ってやってる。
Q.何人働いている?
A.アルバイト入れて15人。
Q.どのくらい飼育している?
A.800種 1000頭。
Q.罰金刑など厳しい判断がでたら続けていける?
A.難しいと思う。
Q.平成27年頃はどう思われていた?
A.当時は認識の甘さ、移動動物園30年やっていてこれでいんだと思っていたけど間違っていたのかも知れない。
Q.事業者の責任が当時は甘かった?
A.はい。
Q.動管センターで過去に同じような内容を調査している。
過去に3件で、熊本で2件、福島で1件、無罪で処分がなかったと聞いている。
Q.法令順守だけど誓えるか?
A.2度とこのようなことはしません。チャンスをください。

検察の被告人質問
Q.動物取扱業資格、講習は受けているか。
A.受けている。
Q.守らなきゃいけないことを熟知している?火災発生したけど原因は?
A.来客のたばこが夜中に燃えた。
Q.動物の脱走はどうして起きた?
A.従業員の教育の徹底がされてなかった。鍵のかけ忘れ。
Q.指導受けてる平成27年に無許可飼育で。何度指導してても認識甘いのはなぜ?
A.自信があったから。
Q.認識を改めないのはなぜ?
A.自信があったから。移送、脱走、その場では解決するけどたくさんいたために手が回らなかった。
Q.持ち帰ってくれって言われ、なぜ踏みとどまれない?
A.認識の甘さ。
Q.認識の甘さってなに?
A.あとで許可もらって取らなきゃいけないと。質の悪い業者と付き合っていた。
Q.でもあなたが取らないといけないでしょ。何度も指導を受けていてあなた自身が質の悪い業者じゃないの?
A.そうかもしれない。
Q.橋内さんが入る29年6月までは無知な部分もあったので。橋内さんとは、入る1年位前にイベントで知り合った。
A.27年は自分だけじゃできなくてやとってなかった奥さんに任せていた。

裁判官の質問
Q.移送の際、逸走させない自信があるって言うけどでも逃げた。ハクトウワシはケージに入れてない?
A.助手席に段ボールで先方の意向で持って帰りたかった。
Q.あなた軽く考えてない?反省してます?これまで逸走させた動物は?
A.カピバラ、カンガルー、ヤマアラシ。
Q.サソリもでしょ?ハクトウワシ逸走させたら大変なんじゃないの?
フクロウもピエリの玄関まで出たし、職員の徹底してないんじゃないの?
Q.火災で死んだって言ったけど覚えてる?何が死んだの?
A.ラマ、ヤギ、サル、トラ。
Q.ビルマニシキヘビもでしょ。
Q.火の元の徹底は?
A.今はできてる。LINEで橋内を通して。
Q.火災と逸走2回以上繰り返してなんで改善されないの?厳しく受け止めるべきなんじゃないの?どんな気持ちでやっているの?何に原因があったと思う?動物好きじゃ済まされないでしょ。動物に対する責任もあるでしょう。なぜもっと早く改善できなかったの?
日本ザルの時にやっていれば起きなかったでしょ。
A.認識の甘さ。

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