犬猫の引取り数と殺処分数

犬猫の引取り数と殺処分数

犬や猫の引き取り

引取り数
 飼い主から所有者不明合計
成熟個体幼齢の個体成熟個体幼齢の個体
 2,50619519,8915,04327,635
7,4543,0256,46527,85444,798
合計9,9603,22026,35632,89772,433

       環境省 統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」令和2年度より

犬猫あわせ令和2年度(2020年)だけで72,433頭もの犬猫がセンターに引き取られています。

「飼い主から」は文字通り、飼い主が何らかの理由で持ち込むケースです。
「所有者不明」は、捨てられたり(遺棄)迷子になって捕獲された犬猫と、やむなく外で暮らすこととなった犬猫やその子孫です。 

そして飼い主からの持ち込み理由は「引っ越すから」「子供がアレルギーだから」「(飼い主が)高齢になり面倒をみられなくなった」「ペットが病気になった」「ペットが高齢になった」などが多く、そしてさらに信じがたい理由として「トイレを覚えない」「鳴き声がうるさい」「可愛くない」「子供が飽きた」「うんちが触れない」など無責任な飼い主の一方的な理由があげられます。

2013年9月1日に施行された改正動物愛護法により、飼い主や動物取扱業者にも動物がその命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」が明示されたこともあり、現在は自治体が引き取りを拒否できる措置が設けられたため、持ち込み頭数は減少しています。 ですが、持ち込み頭数が減ったとしても、「もう飼いたくない、手放したい」と思う感情の減少にはつながりません。

ではなぜ、一度は家族の一員として犬猫を迎えたのに飼育放棄をするのでしょう。

その理由はやはり安易な購入ではないでしょうか。友達が飼い始めたから。疲れて帰ってきて家にいたら癒されるかも。ぬいぐるみみたいで可愛いから。ですが、そんな都合のよいことばかりではありません。生きていればご飯も食べるしうんちもします。犬だったら朝晩の散歩も必要で、病気になったら多額の医療費もかかります。

一方購入時に店舗側から、動物を飼う際の手間やその種の説明、そして15年~20年という長期に渡る金銭的負担などの説明責任がなされていないことも大きな原因のひとつです。

そしてこのコロナ禍において、現在ペットの売り上げは右肩上がりで伸びています。ペットオークションでは、5年前約700頭だった出品数は、2021年には900頭まで増えました。また当時10万円が主流だった落札価格は、20万~30万円代とまさに「コロナバブル」です。売り方も巧みになってきている今、消費者は安易に動物を迎えるのではなく、この先15年~20年という長い期間、決して手放さず終生家族として一緒に暮らしていく覚悟が必要です。

犬猫の殺処分数

年々処分数は減ってはいますが、手放しで喜べることではありません。
そもそも動物愛護センターが犬猫を引き取らないことで、民間の愛護団体に保護要請がくること、もしくはセンターに一度入ったとしても登録ボランティに団体譲渡されるなどが殺処分減少の理由です。

ですが、動物愛護団体にも収容キャパがあります。過剰な数の保護や引き出しは、動物愛護団体の崩壊も招きかねません。保護が必要な動物の根本的な問題は何なのか。事業者の無計画な乱繁殖、一般飼養者が不妊・去勢手術をしないまま多頭飼育に陥るケース、一般消費者の衝動買い、地域の飼い主のいない猫の対策など、社会全体の問題として考えていく必要があります。

犬猫殺処分数の推移(環境省)

処分数
 返還数譲渡数殺処分数
合計
9,463
29

14,736

4,268

2,789642628

4,059

806

255

44

25,130

16,746

9,2625,7134,730

19,705

13,030

合計

9,718

98

39,866
21,014

12,0516,3555,358

23,764

13,836

       環境省 統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」令和2年度より

青文字は、幼齢個体数。
*①譲渡することが適切でない(治療の見込みがない病気や攻撃性がある等)
*②①以外の処分(譲渡先の確保や適切な飼養管理が困難)
*③引取り後の死亡
動物愛護管理行政事務提要の「殺処分数」の分類 [PDF 134KB]

飼う前に考えて

飼う前に考えて!
(環境省自然環境局 動物愛護管理室資料)

ペットは可愛いだけでは飼えません。

  • 終生飼養は動物愛護法で義務付けられています。犬や猫が高齢になり介護が必要になっても最期まで面倒を見られますか?
  • 犬猫を迎えると、食費や定期的なトリミング、医療費、あらゆるペット用品や設備費ふくめあなたは最後まで負担することができますか。
  • ペットが起こしたトラブルは飼い主の責任です。万が一人のトラブルの場合、しつけをして状態を改善する余裕がありますか。

  • 今後家族構成の変化がおきた場合、犬や猫のお世話まで手が回りますか。その時を想定して犬や猫を迎えられますか。

  • 今後万が一引越しをする場合、ペット可の住宅を探すことはできますか?引越し先に連れていく事ができない場合は、責任を持って良い里親さんを探せますか。そこに労力をかける余裕がありますか。

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