2020年活動報告

12月

OIEに採卵鶏のアニマルウェルフェア規約案の再考を要望

OIEに採卵鶏のアニマルウェルフェア規約案の再考を要望

photo:NPO法人アニマルライツセンター

Evaは、NPO法人アニマルライツセンター、ザ・ヒューメイン・リーグ・ジャパン、Open Wing Allianceとともに、OIEに対して、採卵鶏のアニマルウェルフェア規約案の再考を要望しました。

鶏卵については、18年9月にOIEが鶏をすし詰めにして飼養する従来型であるバタリーケージ(B5サイズ程度)飼いを改善するための基準を提示していました。産卵用の巣箱や止まり木などを義務付ける内容です。

ですがケージ飼いがほとんどの日本の鶏卵業界は猛反発。その後、自民党衆院議員の吉川貴盛元農林水産相は、大臣在任中に鶏卵生産・販売大手「アキタフーズ」グループの前代表から、計500万円を受け取った疑いが出ています。

この時、OIEで策定中の日本のコメントを、業界に配慮しアニマルウェルフェアを下げる目的であったことが報道により明らかにされています。

その後元大臣は、衆院農水委員会で質問を受け「生産者の理解を得ながら推進していきたい」と答弁しましたが、実際は巣箱や止まり木は「望ましい」といった設置義務は削除されるなど、アニマルウェルフェアを下げるための意見が採用されたのです。
ケージ飼育を廃止していく動きは、現在国際的な潮流となっています。

今回金の力で規約が歪められたことは非常に残念であると同時に、その事実を認識しそれを正す必要があります。
規約案の再考を強く要望いたします。

OIEに世界の動物保護団体から採卵鶏のアニマルウェルフェア規約案の再考を要望(アニマルライツセンター)

 

中央環境審議会動物愛護部会(第58回)傍聴

中央環境審議会動物愛護部会(第58回)傍聴

12月25日(金)環境省、第58回中央環境審議会動物愛護部会が開催され傍聴に行ってきました。

これまで具体的に示されてこなかった経過措置の施行期日ついて明らかになりました。

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  • 飼養施設に備える設備の規模

新規事業者⇒令和3年6月から適用
既存事業者⇒令和4年6月から適用

  • 事業者の員数

新規事業者⇒令和3年6月に完全施行
既存事業者は段階的に適用し、
令和6年6月から完全施行(第1種動物取扱業)
令和7年6月から完全施行(第2種動物取扱業)

  • 繁殖の方法

メスの交配年齢、出産回数に関わる規定⇒令和4年6月から適用
年1回の健康診断及び帝王切開に関わる規定⇒令和3年6月から適用

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と従業員数においては、例えば犬に関して言うと、1人当たり20頭(繁殖は15頭)のところ

令和3年:経過措置
令和4年:30頭(繁殖は25頭)
令和5年:25頭(繁殖は20頭)
令和6年:20頭(繁殖は15頭)★

員数の完全施行に関しては、★のように今から3年半も先送りとなりました。

【各紙報道はこちら】
▼犬猫業者の飼育数制限、完全施行を3年先送り 環境省(朝日新聞デジタル)https://www.asahi.com/articles/ASNDT6G0XNDSUUPI00L.html

▼飼育できる犬や猫の数に基準 新ルール 経過措置設定へ(NHK newsweb)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201226/k10012785241000.html?fbclid=IwAR06ielscKut6k8Vv-HXQQE81FEnpwCGtJUJK_MK1nOTPLN5WZPFtC1Es4k

11月

環境省笹川副大臣と宮崎政務官面談

環境省笹川副大臣と宮崎政務官面談

11月30日Evaは、環境省笹川副大臣と宮崎政務官にお時間をいただき、面談させていただきました。

数値規制は、このあと12月に開催が予定されている「第58回中央環境審議会動物愛護部会」で、パブリックコメント集計後の案が環境省から出され決まりますが、先日11月25日に開催された議連「第14回総会・動物愛護法PT」では、細かな質問に対し明確な答えがいただけず、知恵を絞り審議会までに示したいとのことでした。Evaは、審議会で答申が出される前に、環境省笹川副大臣と宮崎政務官にお時間をいただき、「数値規制に関する要望書」を持参しました。

不適正飼養を続ける事業者に対しての経過措置
経過措置は、そもそも改善の見込みのある事業者について与えられるものです。まず、第一段階として、これまで幾度となく不適正飼養で指導を受けていた事業者に対し、無意味に期間を与え商売を容認する必要はないことから、そういった事業者に対しては経過措置を待たず廃業させていただきたい。

現状、数値規制が施行されなくても、レッドカードを出せる事業者はごまんと存在しています。指導を繰り返し、改善の意欲もないような劣悪飼育をしている事業者に経過措置は必要ありません。
またそれにより現体制で監視する数が少なくなることから、第二段階として改善可能な事業者には改善計画を出させるなどし、経過措置の期間に適正飼養を努めさせていただきたいです。

経過措置の期間
環境省から、基準の適用にあたり、一定の準備期間がないと遺棄や不適正飼養が生じるため必要な経過措置は設けていきたいとのことですが、劣悪管理を改善する気もなく表沙汰になっていない事業者にとっては、経過措置中を理由にその間も問題を放置します。

逆に適正飼養をしている事業者にとっては、経過措置を待たず施行しても何ら問題はありません。そもそも数値規制の施行は、2年後であったことは改正時に分かっていたことですので、経過措置の期間は、1年以内にしていただきたいです。

引退犬猫の頭数について

11月25日に開催された議連で当協会から、繁殖場にいる繁殖犬と引退犬をどのように管理していくのか、と質問させていただきましたが、「基本的に事業者側は、引退犬や引退猫を積極的にそこに残さないと思っているので、疑わしい場合はしっかり監視をしていく。また、マイクロチップと紐づけて管理していくという事も知恵を絞っていきたい。」との返答でした。

そのことについて、仮に6歳で繁殖犬が引退したとしても、その個体が元気な場合は裏で産ませるという事も想定できます。
また引退後、一般家庭に譲渡されることもなく、劣悪な環境下で繁殖場の裏で飼養されることも考えられますが、繁殖犬でなくなった以上、業の管理から外れ規制の対象にならないことから、引退犬においても繁殖犬とは別枠の勘定を設け管理していただきたいです。

笹川副大臣や宮崎政務官からは、「要望内容について理解しましたので、引き続きよく検討していきたい」とのお言葉をいただきました。

大変お忙しい中、長時間に渡り耳を傾けてくださった笹川副大臣や宮崎政務官、そして太田あきひろ事務所の皆様誠にありがとうございました。

環境省笹川副大臣と宮崎政務官面談

環境省笹川副大臣と宮崎政務官面談

環境省笹川副大臣と宮崎政務官面談

第14回総会・動物愛護法PT出席

第14回総会・動物愛護法PT出席

11月25日、犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟の「第14回総会・動物愛護法PT」に出席し、数値規制の再度の議論をして参りました。

先日行われましたパブリックコメントの総意見数が10万件を超えている、との報告が環境省からありました。まだ集計途中との事ですが、改めまして皆さまのご協力に感謝申し上げます。今回のPTでは、Evaからも環境省へ質問いたしました。質疑応答の部分を項目ごとにまとめましたので、ご一読下さい。

【ケージの大きさについて】

Q1.子犬・子猫が、56日まで親と同居となると、5,6頭生まれた時に、同じケージでは狭いのではないか。子犬・子猫用にスペースを設けるよう考慮してほしい。

A1.幼齢の犬猫の販売日齢は、社会化を進めるために規程をされた。親や兄弟との同居をできるだけ長い期間確保することで社会化を進めようという事なので、基本的には同居を勧めていく基準であるべきだと思っている。許容できないほど狭いスペースに閉じ込められるという事は、ないようにしなくてはいけない。

Q2. 3時間以上運動スペースに出し運動させることなど、どのようにチェックしていくのか。

A2.運動については、3時間運動をしているか監視するのは現実的に難しいので、運動スペース自体を常時運動できる状態で維持管理されているのか。していないようなら、運動させていないのだろうという事で、指導や命令の対象になりうると考えている。

【従業員数に対する繁殖・飼育頭数について】

Q1. 1人で16時間働いた場合、2人分としてカウントされるのか。

A1.標準的な労働時間は8時間を想定し設定している。1人で16時間働いているからと言って、2人分のカウントができるという運用はすべきではない。

Q2.仮に6歳で繁殖犬が引退したとしても、その個体が元気な場合はまだ産ませるという事も考えられる。繁殖場にいる、繁殖犬と引退犬をどのように見分けていくのか。

A2.繁殖に供することを辞めた犬猫を引退犬・引退猫と呼ぶ。しかし、それが出産をしたり妊娠した場合は基準を守っていない、という事になる。基本的に事業者側は、引退犬や引退猫を積極的にそこに残さないと思っているので、疑わしい場合はしっかり監視をしていく。また、マイクロチップと紐づけて管理していく、という事も知恵を絞っていきたい。

【繁殖について】

Q1.「ただし、満7歳時点で生涯出産回数が6回未満であることを証明できる場合は、交配は7歳までとする。」とあるが、6回未満であることを証明するのは難しい。寄って、但し書き以降はなくてもいいのではないか。

A1.6歳が相当な高齢であって、それ以上歳をとったら産ませる事が適切ではない、というような生理的特徴を持った動物であれば、それも一つの考え方だが、必ずしも犬はそうではない。満7歳時点で、というのは妥当だと思っている。またどうやって6回未満であることを証明させるかは、智恵を絞っていきたい。

【帝王切開について】

Q1.帝王切開を行った獣医師は「出生証明書と診断書」を発行する事が義務となっているが、同じ獣医師が行えばいいが、そうでない場合は、それまでの帝王切開の経過措置を確認することが必要だと思う。

A1.帝王切開の基準の中で、一番難しいのは、なかったことの証明や確認。実際に個体を見ても、帝王切開の回数は獣医師でも分からない、と聞いている。診断書を発行したが、事業者がそれを処分してしまったり、隠してしまったりすることも考えられる。この基準が実効性を持って運用されるためには、帝王切開でしか産めない犬種がいるかどうかや、出産サイクルなど間接的に確認をしていくようなスキルを自治体の職員が持つことが重要。また、マイクロチップ制度と紐づけた管理の仕組みの工夫。基準の解説書で、悪質な事業者の脱法的な行為を見ぬく知恵を整理したい。

【経過措置について】

Q1.経過措置について、どういった場で、どのように決まるのか。

これまで、10回、20回指導を受けていて、全ての項目についてクリアするはずがないと、思われる業者であっても、恐らく経過措置の間は「改善します」と言い続けると思う。そういった劣悪な業者にも経過措置を与えるのか。これまでの基準の遵守状況などをみて、総合的に判断し、経過措置を待たずに劣悪な業者は廃業させるべきだと考える。

A1.経過措置に関しては、次の審議会までにお示しをし、答申をいただきたいと思っている。

Q2.経過措置について、進行状況の説明をお願いしたい。経過措置はなるべく短い期間にしてほしい。

A2.環境省令の附則に位置付けることになると思う。12月の審議会にお諮りしたいと思っている。中身については検討中。環境省としても、基準の適用にあたっては、一定の準備期間がないと、遺棄や不適正飼養が生じると思っている。必要な経過措置は設けていきたい。

【その他】

Q1.現場への立ち入り検査などはどのくらいのペースでやっているのか。

A1.動物愛護管理法の施行状況調査を自治体に対して行ったところ、平均すると3年に1回しかまわれていない。

Q2.悪質な業者への抜き打ち検査はできるのか。

A2.抜き打ち検査はできるが、自治体は合理的に事業者を回るためにエリアごとに巡回するという手法をとっている。留守の場合などがないように、事前に連絡をしてまわっている。

次回は、いよいよ12月に行われる「第58回中央環境審議会動物愛護部会」です。ここに出された省令案で数値規制が決まります。答申が出されるまでに、何ができるか、Evaとしても考え行きたいと思っています。動物達にとって、よりよい数値基準になるよう、最後まで努力致します。

10月

中央環境審議会動物愛護部会(第57回)傍聴

中央環境審議会動物愛護部会(第57回)

10月7日(水)中央環境審議会動物愛護部会(第57回)が開催され傍聴に行ってきました。

簡単ではありますがレポートとしてまとめました。業界団体の委員から1人当たり50頭の頭数希望や、とにかく時間をかけて実態調査をせよとの発言が続きました。

後半の、獣医師でない者による帝王切開の話しや、指導するも指示に従わない事業者がいることなどの話しが続きましたが、こういった不適正飼養が行われていることに対しどう思うのか。それでも規制をするなと言いたいのか理解に苦しみます。

10~11月にはパブコメが実施されますので、引き続き従業員数や繁殖回数等訴えていき、又省令案のポイントに犬猫以外の基準の検討が入ったことから、こちらについても訴えていきたいと思います。

最初にこれまでの検討会の流れと8月31日に公開された資料「適正な飼養管理の基準の具体化について(動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会とりまとめ報告)」について座長から説明がありその後、検討会座長提言と省令案のポイントや答申案の概要について説明がありました。
それらに対し、審議会委員からいくつかの意見があったので、その内容をお知らせいたします。

(※声が聞こえない、聞き取りずらいものに関しては省略しています)

▼脇田委員(全国ペット協会専務理事)

社会的合意形成が重要との観点から、全体を通して主に規制をする当事者であるブリーダーの調査が、圧倒的に不足している。
第一種動物取扱業は、登録制で管理されている。広く実態調査をしていただきたい。座長提言にあるように数値基準の設定は、急激な変革で、また影響が大きいものであるからこそしっかりとした調査をして審議していただきたい。その理由を踏まえ、「従業員の員数」について根拠を求める理由がある。
私のところには、ブリーダーから段ボールで3,000枚もの要望書が届けられた。内容は「員数制限について広く調べたのなら厳しくしても守るが、調査もせず決めないで欲しい」というメッセージだった。
そもそも繁殖犬1人15頭というのはどこからきたのか?海外の情報を見るとドイツは10頭、イギリスは20頭とあるが、その間をとったのか?私たちの調べでは、アメリカで50頭、中米で75頭の数字がある。もし参考にするなら1番多くの犬猫を飼養しているアメリカの数字を勘案すべきではないか。

1人当たりの作業時間も数字の根拠はどのような調査で決めたのか教えて欲しい。基準案のポイントに「悪質な事業者を排除するために」とあるが、ペットパークの会員さんによるアンケートでは、1人当たり繁殖犬15頭という基準案について65%以上オーバーしているという回答だった。65%全てが「悪質」という理解になってしまう。
環境省が現地調査で訪問したブリーダーは、現状悪質ということなのか。仮にそうであれば、行政はそういう事業者を放置してきたことになる。

ペットパークの会員の調査では、1人15頭の事業者が譲渡を進めるために頑張ってはいるもののあまりにも厳しい。行政は取組の支援を想定しているのか聞きたい。設備施設のところでは、1日3時間以上運動スペースに出し運動させるとあるが、成犬と子犬、成猫と子猫では必要な運動量も違うことから調査し慎重に検討していただきたい。子犬は1日のうち2/3は寝ている。安静を保つ必要がある。かえって動物に悪い影響を及ぼす可能性がある。

▼環境省

議員立法の中で犬猫は具体的に定めていくということになった。
従業員数については、21条2項に示されている。基準案については国会議員の先生方の議連から具体的な数字が出てきたというものを踏まえたもの。
世話をする時間、健康チェックにかかる時間等を積み上げて考えて作った。基準案では繁殖犬1人15頭とあるが、1人当たり10頭にせよとのメールが、こちらには10万通もきている。

ケージの中に入ったまま運動もさせない、散歩をしている所はほとんどないというデータもある。社会化を進めて行く上で譲渡された先で普通の暮らしを送れるようにする。
悪質な業者を放置してきたというご指摘は、反省すべきことだが、だからこうした改正に繋がっている。

どういった経過措置をするのが現実的かしっかり考えていきたい。一方で譲渡されていきやすい仕組みをつくっていく。多くの方に認識をしていただく。
子犬の運動については、無理にさせるのは健康に影響があるが、といって入れておけばよいということでなく、子犬が自分の意志で兄妹と遊んだり、時には休んだりとそういうのを想定している時間なので決して大きな基準ではない。

▼脇田委員(全国ペット協会専務理事)

慎重審議が必要。ペットの問題は死活問題。この業界でみんなを養わなくてはいけない。67万人の家族の保証が必要。
年内とかではなく5年位かけ実態調査を踏んでいただきたい。1/3くらいは各自治体が調査するべき。

▼環境省

基準案は、検討会で「犬猫適正飼養推進協議会」さんにヒアリングさせていただいた。その後「犬猫適正飼養推進協議会」さんに協力していただき現地調査も行った。
他、愛護団体からもヒアリングをした。愛護団体からは具体的な数値の提案もあったが、「犬猫適正飼養推進協議会」さんからは基準の具体化についてご説明をいただけなかった。代案の提案をいただけなかったことは残念。
160数社のブリーダーから、これではやっていけないなどといったファックスをいただいた。その中の家族について、役割について労働時間などから計算すると約半分位は基準を満たしていた。

不適切な事業者をなくしていくことが重要で、改善する意思のないそういった事業者に自治体職員は大変苦労している。

▼山崎委員(一社アニマル・リテラシー総研代表理事)
引退犬についてはどうなるのか。

▼環境省
引退犬については飼養頭数に入らない。これまでも手元に置いておいたり譲渡に出すなどしていた。引退犬は事業者にとって利益にならないので、終生飼養の義務はあるが、家庭に譲渡されることになる。

▼佐伯委員(公社 日本獣医師会 動物福祉・愛護担当職域理事)
帝王切開は獣医師が行うとあるが、当たり前のこと。だが業者がやっていることもあり獣医師法の問題がある。帝王切開は純然たる医療措置である。技術や経験、術後の管理によって理想の回数となる。また母体にとって緊急医療であり回数を設けるというのは難しい。獣医師法なので農林水産省との連携は?
今まで繁殖業者など色々見てきて、実際指導させていただくこともあったが指示に従わなかった。口頭で注意するしかできない。臨床獣医師がどのように違反する人に対応したらいいのか。

▼環境省
農水省には共有した。
獣医師以外の人が帝王切開をする際、一体どういう風にどういう物を使ってやるのか、では麻酔はどう使うのか。麻酔薬をどう入手するのか。総合的に考えると麻酔を使うとなると獣医師以外は使えないので薬事法違反になる可能性がある。では麻酔を使わないとなると「みだりに苦痛を与える」として動愛法44条の虐待で「みだりな殺傷」にあたる可能性は十分にある。動物に対する虐待の恐れがあった場合、通報していただき情報提供いただく仕組みを作る。

▼打越委員(成城大学法学部 教授)
脇田委員の「不適正な事業者が残ってしまったのは、行政の放置によるものではないか」について、いくら何でも言うに事欠いて。動物取扱業者の問題については、この1年2年に始まったことではない。2005年に法改正の時に登録制になり、2012年に様々な数値基準があった。
その度に「自主努力・自主規制」と業界側が発言なさったことを信じようということだった。「自主努力・自主規制」であれば、ブリーダー崩壊などがあった時には、真っ先に業界団体の長が記者会見するなり釈明するなりの覚悟と誠意が欲しかった。ブリーダー崩壊がある度に批判を受けるのは自治体職員であり「いつまでも対応しない」と言われてきた。自治体の職員は苦労してきたと思う。
ブリーダーの施設に自治体の担当者が行った時に、すぐに中に入れていただき写真を撮らせていただいて、その写真を全てインターネットに載せて、国民的議論が出来るよう協力していただければ、ブリーダーというのはこういう施設なんだ、思ったより綺麗だ、こういう業者もいるんだと。
情報提供をしてこなかったのは業界団体であり脇田委員の発言に違和感を感じた。基準案についてリクエストしたいのは、年に一度の健康診断に是非血液検査を入れて欲しい。

そして提案として
①経過措置の設定が必要
②価格について
基準案について廃業してしまう、困っているという声があるが、それは1頭あたりの価格が低いから。努力したブリーダーが利益をあげられるよう市場構想をしていく。ペットオーションでペットショップのバイヤーが犬猫を買い付け、小さい方が人気が出るとか毛並みの色が可愛いとか、売れ筋があるものを商品として価値をつける流通構造まで考えていかなくては努力したブリーダーが守られない。
数が減ったとしても良い育てられ方をした犬を直接高い値段で買ってくれるような。
今後ペットショップのバイヤーまで考えて行かなくてはいけない段階になってきている。
③消費者教育
一度迎えた人は色々勉強するが、若い人や若いファミリー層が初めて犬や猫を飼いたいとなった時、そのお父さんお母さんはどんな状態で育てられているか見てくださいという情報発信をしていくべき。

今後のスケジュールについて
10~11月 省令案のパブリックコメントの実施
12月頃 第58回動物愛護部会

<令和3年>
1~2月頃 第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令等の公布
6月1日 動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律の施行(2年以内施行)

9月

 京都動物愛護TV!

 京都動物愛護TV

毎年京都市の岡崎公園で開催されている「京都動物愛護フェスティバル」ですが、
今年は、新型コロナウィルス感染症予防のため中止になってしまったことを受け、「フェスティバル」をテレビ番組に変えてお届けすることになりました!
京都動物愛護TV KYOTO ANI-LOVE TV
放送日時:2020年9月20日(日)9:30~
放送分数:30分
放送局:京都放送(KBS京都)
ペットの災害対策やまめ知識、健康アドバイス、そしてセンターから譲渡された犬や猫の今について、現在の飼い主さんからお話しを伺ったりと盛りだくさんの30分です。ぜひご覧ください!

 第7回 動物愛護法PT 出席

 第7回 動物愛護法PT 出席

9月4日Evaは、超党派動物愛護議員連盟の第7回動物愛護法PTに出席してまいりました。
先日8/31に環境省から示された「適正な飼養管理の基準の具体化について 」について環境省から説明を聞き、PTメンバーの議員と、私たちアドバイザーと一緒に意見交換を行いました。
猫の繁殖回数について、基準には、「メスの交配は6歳まで(満7歳未満)とする。ただし、満7歳時点で生涯回数が10回未満の場合は、7歳まで(満8歳未満)する。」
このことから、生涯出産回数は10回ということか?に対し、10回ということではなく、10回未満の場合は満8歳未満までという環境省の答えに対し、犬の繁殖については回数が入ったのだから、猫にも回数を入れるべきと多数の意見が上がりました。
他にも、最低温度、最高温度の数値の問題。この夏は全国猛暑ということもあり、今年は特に通報が多くありました。
根拠・考え方にある「状態の目安」や「動物の状態」というのは、「震えや浅速呼吸(パンティング)」などの状態を解説書に書く、ということだと思いますが、外飼いやコンテナで飼養されている相談を聞くと、猛暑の中で耐えるしかない状況に置かれ、真夏の場合瀕死であっても「呼吸が浅く早くないから問題ない」という主観的な判断になるでしょう。そうならないためにも温度規制は必要です。
また員数の項目に、新たに「なお、接客のみに従事している販売員等は従業員の員数に含めない。」の一文が追加されました。
例えば犬のみが60頭いる店舗では、世話係り=3名、接客係り=1人以上ということになり、犬が60頭いるところは4名以上、従業員3名だとOUTということになります。ですが、通常、接客と世話を兼任でしているので、仮に、接客4時間、世話4時間と考えた場合、販売犬の場合は2名で10頭、販売猫の場合は2名で30頭、仮に犬猫半々の場合は合計25頭となります。
その解釈について環境省に聞いたところ、今後、知恵を絞ってまとめていきたいとのことでした。
また、子犬も子猫も1日2回食になるのは、3ヵ月以降です。ペットショップにいる子犬7週から12週までの間は、せめて3回食が必要な中、16時間世話をしないいうことは、飼育管理が出来ていないということになります。人の子育ても夜中にミルクを与えるのは当然な中、閉店の間の16時間の人員についてはどう考えるのか。
そして員数のところで「課題のある事業者の上限値強化」は必要であるが「優良な事業者の上限値緩和を検討」は必要ありません。
優良な事業者をどのように判断するのか不明確ですし、そもそも適正飼養をしているブリーダーは、1人で面倒を見られるのは5、6頭と言っています。
自治体によっては認定制度を設け、ペットショップにお墨付きを与えているところもありますが、その店舗が適正飼養をしているかどうかの認定にはなっていません。実態が分からないまま「優良店舗」などといって飼養頭数の上限値を増加することができるような規定はやめていただきたいです。
今後は、中央環境審議会の動物愛護部会で審議になり、その後パブリックコメントになります。

環境省面談

太田昭宏事務所

9月3日Evaは、公明党の太田昭宏事務所にて環境省長田室長にご面談いただき、8/31に示された基本案についてお話ししてきました。
猫の繁殖回数や、員数のところで追加された一文「接客のみに従事している販売員等は従業員の員数に含めない」の意図。また「優良な事業者の上限値緩和を検討」等について。
明日は、超党派議連の動物愛護PTが開催されますので、そちらでも引き続き意見を述べさせていただきます。
写真は、出来上がったばかりの啓発ポスターと共に、いつもありがとうございます。

8月

動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会(第7回)傍聴

小泉環境大臣

8月12日7回目となる「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会」の傍聴に行ってきました。検討会の冒頭では、小泉環境大臣から説明がありました。
【小泉環境大臣の説明】
自治体がチェックしやすくまたレッドカードを出しやすい規制を定める。
■ケージの大きさ
品種によって多様であるため、体高体長で定めた。スペースは議連案より上回っている。
■員数
1頭あたり必要な時間を出した。
■繁殖回数
回数は虚偽を申告することもあることから、最も確認しやすい方法、そしてマイクロチップの義務化を見すえ年齢を基準とした。
このような規制で、勧告・命令・取消し・罰則を自治体と連携し速やかに改善させる。
今回多くの方と議論したが、好きか嫌いや0か100の議論ではなく、データやファクトが必要であることを強く感じた。同じ方向を向いているのに自分の意見と違うからと言って、敵や味方と分けるのは違う。それぞれの思いはあるが、動物愛護の精神にのっとり進めていきたい。
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検討会では、委員からの質問に対し、環境省から「検討する」「解説書で示す」といった返答があり、重要な部分が明確でないところも多々ありました。

第6回 動物愛護法PT

第6回動物愛護法PT

8月12日に開催される「動物の適正な飼養管理方法等に関する検討会(第7回)」に先立ち、本日超党派の動物愛護議連PTにて、環境省から数値規制の案について、説明を受けました。
■ケージの大きさ
【運動スペース分離型(ケージ飼育等)】
犬:体長の2倍×体長の1.5倍×高さ体高の2倍
猫:体長の2倍×体長の1.5倍×高さ体高の3倍
運動スペース:一体型の基準と同一の広さを有する運動スペースに1日3時間以上出す
★追記内容:複数飼養する場合:各個体に対する上記の広さの合計面積を確保
【運動スペース一体型(平飼い等)】
犬:分離型のケージサイズの床面積の6倍×高さ体高の2倍
★追記内容:複数飼養する場合は、分離型のケージサイズの3倍×頭数分の床面積を確保
猫:分離型のケージサイズの床面積の2倍×高さ体高の4倍
★追記内容:複数飼養する場合は、分離型のケージサイズ×頭数分の床面積を確保

■従業員数
犬:1人当たり繁殖犬15頭、販売犬等20頭まで
猫:1人当たり繁殖犬25頭、販売犬等30頭まで
★追記内容:犬と猫の双方を飼養する場合は、上記を踏まえ、それぞれの飼養頭数の上限を設定する(例えば、販売犬が10頭の場合、販売猫は15頭、計25頭まで)

■繁殖回数
犬:メスの交配は6歳まで(満7際未満)
ただし、満7歳時点で生涯出産回数が6回未満の場合は、7歳まで
猫:メスの交配は6歳まで(満7際未満)
★追記内容:1歳未満であろうとなかろうと、年齢や出産回数にかかわらず、繁殖に適さない個体は交配を認めない。マイクロチップの義務化(令和4年)を見すえ、回数ではなく、確実に確認ができる年齢を基本として、交配の上限を規制することにした。
獣医師の診断結果も踏まえ、繁殖に適さない個体は交配を行わないことを義務付けることにより、繁殖に適さない個体(初回発情時に体の成長が不十分な場合、帝王切開を経験し難産のおそれがある場合、栄養状態が良くない場合等)の交配を認めない。)
というようにケージの大きさや高さ、従業員数、繁殖回数、他、7月10日に検討会で示された案から、ほぼ見直しはされませんでした。環境省からは悪質な事業者への厳格な対応として「レッドカード基準」として出されましたが、これでは抜け穴だらけで飼養環境はなんら変わりません。

中野洋昌議員 面談

中野洋昌議員 面談

8月7日Evaは、超党派の動物愛護議連のメンバーでもある中野洋昌議員(公明・衆)にお時間いただき、数値規制の要望書について陳情してまいりました。

ケージの大きさや高さ、そして従業員数、繁殖回数、そして温度・湿度の管理等について、適正に管理されているブリーダーさんや臨床獣医師の先生方の見解を、写真とともにご説明いたしました。

内容についてご理解いただき、しっかりと対応させていただきますとのお返事をいただきました。

8月12日には、環境省の第7回の検討会が実施されます。そこでどのような案が示されるか今はまだ分かりませんが、引き続き最後まで諦めず声を上げていきます。またEvaの要望書は、来週の検討会までに小泉環境大臣にお読みいただけるようご手配いただいております。
中野先生、そして太田昭宏事務所の皆さま、お忙しい中お時間いただき誠にありがとうございました。

数値規制の要望書と嘆願書のご協力お願いします(終了しました)

適正な指導監視につながる具体的な数値基準を

当協会Evaは、6月4日に環境省小泉進次郎大臣にお時間をいただき、皆さまにご賛同いただいたネット署名「適正な指導監視につながる具体的な数値基準を」と、数値規制に関する要望書を持参し、陳情に上がりました。

ですが、7月10日に環境省から出された案では、なかなか現状を変えることが難しく、再度環境大臣に要望いたします。

環境省案と向き合い、複数の臨床獣医師の先生、そして適正に管理されているブリーダーの方々の情報をもとに、要望をまとめました。例えば、犬のケージの高さですが、出された案に対し体高の2倍のところをを3倍にして欲しいと妥協点を探すのではなく、そもそも適正に管理されているところはどういった環境なのかについて考え何度も修正しました。他の項目も同様です。

8月12日には、第7回目の検討会が開催され、そして秋には中央環境審議会動物愛護部会にて審議、その後パブリックコメントが実施されます。8月12日の次回検討会で、再度案が示されるかと思います。7月10日の基本案から特段変更がされないことも予想されます。

引き続きパブコメまで諦めず、環境省に訴えていきたいと思いますので、ご賛同いただける方は、是非一緒に環境省に声を届けてください。(現在は終了しています)
要望内容と嘆願書はこちらから▶

7月

動物愛護法PT 出席動物愛護法PT 出席

動物愛護法PT 出席動物愛護法PT 出席

7月28日、Evaは、超党派動物愛護議連の「第5回 動物愛護法PT」に出席してきました。

先日7/10の、動物の適正な飼養管理方法に関する検討会で配布された環境省案について、各議員やアドバイザーから多数の意見があがりました。

■温度設定
エアコンもなく夏は熱中症、冬は凍死をする動物もいる。曖昧な表現ではなく夏場は何℃、冬場は何℃と定めて欲しい。

■ケージの大きさ
【運動スペース分離型(ケージ飼育等)】
・1日3時間以上運動スペースに出すことが義務になるが、実効性を伴わない。
・これまでの、ケージを積み重ねる飼育方法が許容される。
・日常的な動作としてケージの高さは体高の2倍としているが、体高には首から頭長、後肢の長さが含まれていないため、前肢をあげ後肢で立ち上がることは不可能。

【運動スペース一体型(平飼い等)】
・2頭まで可なので、そこで例えば、片方の犬が出産した場合大きなストレスがかかり、産まれて間もない子犬に危害を加えるだろう。

■従業員数
〇販売犬猫等
・実体験として販売の場合、60頭を3名(1人20頭)では、健康管理も満足に出来ず何頭も死亡させたという訴えが多数
・売買契約の場合、1頭1時間半~2時間時間を有する。その中には保険の加入などもある。
・朝一に買いに来るお客もいるため、朝の給餌すらも出来ないこともある。
・一日中世話ができれば良いが、販売業の従業員の為、バッグヤードにいると上司に叱責される。
こういったことから、単純に動物の給餌給水、排泄の世話だけではなく、接客して販売する業務であることを理解いただき10頭/1名にして欲しい。

〇繁殖犬猫
・給餌給水、トイレの世話以外にもトリミング、ブラッシング、爪切りなどもある。引退後はなるべく家庭に戻すことを考えれば、リードや首輪に慣れさせ散歩もしなければならない。そう考えると原案の員数あたりの頭数はもっと少ない方がいい。
従業員数が厳しく定まると、今そこにいる員数以上の動物を遺棄しろと言うのか、その動物の行先は?という話しになるがそうではない。従業員数を増やし適正に管理すれば良い。人件費がかかるのであれば販売価格に転嫁するべき。現状コロナバブルで、以前に比べ現在はせり市での落札価格がだいぶ跳ね上がっている。

■繁殖
〇帝王切開の数
・一度帝王切開をした犬は、癒着が酷い。2回目以降の帝王切開やリタイア後の不妊手術時はやはり腸などが癒着しているためやりづらい。
・術後すぐに初乳を飲ませなければならず、その後すぐに子育てが開始されることを考えると、帝王切開は少なければ少ないほどいい。6歳まで何度でもではなく回数を定めるべき。
・手技がうまければ何度やっても問題ないとのことだが、教科書的な知識ではなく現場の臨床獣医師の意見を尊重するべき。

〇繁殖回数
・議連案のように、1歳以上6歳まで、生涯6産までにするべき。
・出産回数の多い母体がカルシウム不足になることについて、環境省はそういうデータはないし、栄養管理をしていれば問題ないとのことだが、劣悪な管理をしている繁殖業者が栄養管理カルシウム補給などしているとは思えない。小型犬ほど顕著で授乳中に低カルシウムの発作痙攣を起こすこともある。
・そもそも成立した法律21条2項の6号には「動物を繁殖の用に供することができる回数~」と記されている訳で、「6歳まで」というのは回数ではない。法律に基づく内容にして欲しい。

次回検討会は8月。検討会が開催されるまでの今が正念場です。今後も引き続き訴えていきます。

Evaチャンネルスタート!

Evaチャンネル

この度、動物のこと、環境のことを、もっと多くの皆さんに知っていただきたい!という思いから「Evaチャンネル」を立ち上げることとなりました。
動物問題に興味がある方はもちろんですが、興味のない方、ちょっと難しそうだな、ハードルが高そうだな、と思っている方にも、出来るだけ分かりやすく、楽しみながら見ていただけるコンテンツをお届けできるよう頑張りたいと思っています!
その時々のニュースや私たちEvaの思いを伝えていきたいと思います。
ぜひチャンネル登録、よろしくお願いします!(不定期配信です)

チャンネル登録:Evaチャンネル

動物の適正な飼養管理方法に関する検討会(第6回)傍聴

Eva動物の適正な飼養管理方法に関する検討会(第6回)傍聴

7月10日、Evaは、環境省の動物の適正な飼養管理方法に関する検討会(第6回)の傍聴に行ってきました。
まず、動物取扱業の実態調査結果の報告と事業者の問題事例、そして専門家のヒアリング結果のあと、適正な飼養管理の基準の具体化について飼養管理基準案の説明がありました。

これまで犬猫適正飼養推進協議会が試案として出していた
・高さ=体高×1.3倍
・幅(短辺)=体高×1.1倍
という寝床の大きさ(生活運動エリアの指標はナシ)の数値は回避されました。出された案を簡単に説明すると、

■ケージの大きさ
【運動スペース分離型(ケージ飼育等)】
犬:体長の2倍×体長の1.5倍×高さ体高の2倍
猫:体長の2倍×体長の1.5倍×高さ体高の3倍
運動スペース:一体型の基準と同一の広さを有する運動スペースに1日3時間以上出す

【運動スペース一体型(平飼い等)】
犬:分離型のケージサイズの床面積の6倍×高さ体高の2倍(2頭まで可)
猫:分離型のケージサイズの床面積の2倍×高さ体高の4倍(2頭まで可)

■従業員数
犬:1人当たり繁殖犬15頭、販売犬等20頭まで
猫:1人当たり繁殖犬25頭、販売犬等30頭まで

■繁殖回数
犬:メスの交配は6歳まで(満7際未満)
ただし、満7歳時点で生涯出産回数が6回未満の場合は、7歳まで
猫:メスの交配は6歳まで(満7際未満)
ただし、満7歳時点で生涯出産回数が10回未満の場合は、7歳まで

これまで数々の繁殖場やペットショップのバッグヤードで日常的に行われてきた「閉じ込め飼育」を防ぐために、分離型では1日3時間以上運動スペースに出すことが義務になりますが、それをどう守らせるのか。また一体型では2頭可になっていることで議連案より1頭あたりが狭くなっていること。
繁殖でいえば、議連案にあり基準案からは抜けている「出産は生涯6回」を入れていただきたい。
そして従業員数においては、実体験として販売の場合、60頭を3名(1人20頭)では、健康管理も満足に出来ず何頭も死なせたという訴えが多数あります。単純に動物の給餌給水、排泄の世話だけではなく、接客して販売する業務であることを理解いただきたい。
今後は、基準案のとりまとめ、秋には基準案の報告、審議。そしてパブコメ募集を経て年内に審議会答申となります。近々、超党派議員連名のPTも開催されるでしょう。そこで全体的にまた細かく要望させていただきたいと思います。

6月

法務省森まさこ大臣面談

Eva法務省森まさこ大臣面談

6月29日、Evaは、法務省森まさこ大臣にお時間をいただき、「厳罰化された法律を機能させ適正な処罰を求める要望書」を持参し、陳情に上がりました。

今回の法改正では、重要な改正が多岐に渡り行われましたが、中でも動物虐待の厳罰化が実現したことから、厳罰化の運動のきっかけになった事件のことや、劣悪な管理によるネグレクトについてご説明し、これまでどのような動物殺傷、動物虐待事件においても、重大な犯罪とみなされず、軽微な犯罪として適正に扱ってもらえなかったことについてお話ししてきました。

大変お忙しい中、長時間に渡り耳を傾けてくださった森まさこ法務大臣、誠にありがとうございました。

法務省森まさこ大臣 面談レポートはこちら▶

6月

農林水産大臣藤木眞也政務官面談

Eva農林水産大臣藤木眞也政務官面談

Evaは、「ぶぅふぅうぅ農園」の中嶋千里様、日本女子大学 細川幸一教授、アニマルライツセンターの岡田千尋代表とともに、農林水産大臣藤木眞也政務官に、放牧禁止を撤回してくださった御礼とともに、家畜の過密飼育の改善と、農場内の殺処分におけるアニマルウェルフェアへの推進についてまとめた要望書、そして皆様からお預かりした署名を提出いたしました。

アニマルウェルフェアに配慮した畜産は、動物がストレスなく快適に過ごすことができ、適切に環境に順応できている状態を目指すもので、消費者への安全・安心な食の提供にもかなうものです。

またアニマルウェルフェアは、動物が生きているときの環境に加え、殺処分のあり方も対象としています。世界の獣医師が科学的根拠をもとに作成されたOIE動物福祉規約であれば、信頼性があり具体的です。これを守ることは、国際基準に準拠できることですので具体的な規定の周知徹底をお願いしてまいりました。
農林水産大臣藤木眞也政務官 面談レポートはこちら▶

オンライン院内集会「動物のための数値規制」

浅田美代子さん呼びかけオンライン院内集会

浅田美代子さんらの呼びかけで「数値規制」がテーマの「緊急!オンライン院内集会」に参加しました。ビデオメッセージと当協会Evaの2/3以降の検討会委員へのプレゼン、そして小泉環境大臣の面談のご報告をさせていただきました。

このような機会をいただきどうもありがとうございました。

農水省にて記者会見「放牧制限に異論」

Eva農水省にて記者会見

Evaは、農水省の「飼養衛生管理基準」の見直し案にある放牧制限の撤回を求め、東北大学名誉教授で応用動物行動学、動物福祉学がご専門の佐藤衆介先生、そして40年間ほぼ変わらず放牧養豚を営んでいらっしゃる「ぶぅふぅうぅ農園」の中嶋さんとともに記者会見を行いました。

佐藤先生からは、改正案提示の経緯と科学的視座からの問題点をお話しいただきました。そして生産者である「ぶぅふぅうぅ農園」の中嶋様からは、放牧養豚についてご説明いただきました。

農政記者クラブ記者会見レポートはこちら▶

5月

ネット署名「快適環境の飼養である放牧畜産を禁止にしないで!」

Eva放牧禁止にしないで署名活動

農林水産省の「家畜伝染病予防法施行規則の一部を改正する省令」の改正により、放牧畜産が規制される可能性があることから、Evaはアニマルライツセンターさんと協同でネット署名を行いました。(※現在終了しています)

アニマルウェルフェアに配慮し、太陽光の下で探索しながら草や木の実をはみ、好きな時に泥浴びをするという、自然な欲求を満たすことが出来る放牧畜産は本来の畜産の原点です。自然な姿で満たされて生きることで、健康になり免疫力が増すと言われています。舎飼いで豚熱(豚コレラ)が収束する例はなく、また放牧豚が感染しやすいというデータもありません。
【ネット署名のご報告】
開催期間:2020年5月29日~2020年6月11日
署名数:4,338筆
提出先:農林水産大臣藤木眞也政務官レポートはこちら▶

4月

みなかみ町猫大量虐待事件検察庁へ嘆願書提出

Eva動物虐待事件みなかみ猫

群馬県みなかみ町の空き家で、十数匹の猫を部屋に閉じ込め、餌を与えず放置して死なせた46歳の男は、令和2年7月8日に埼玉県で動物愛護法違反の疑いで逮捕されました。当協会Evaは、動物を命あるものと思わない、身勝手な殺傷行為を断じて許さないために、厳罰に処することを求める嘆願書を、本件を告発したNPO法人群馬わんにゃんネットワークさんと共に、検察庁へ提出することにいたしました。(※現在嘆願書の呼びかけは終了しています)
【事件についてご報告】
20202年7月28日に男の処分が決まりました。
みなかみ町動物虐待事件レポートはこちら▶

ネット署名「適正な指導監視につながる具体的な数値基準を!」

Eva動物愛護法署名活動

「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟・動物愛護法プロジェクトチーム」が基準案を取りまとめ、小泉環境大臣に提出しました。

この議連の基準案には、ケージの大きさ、従業員数、繁殖回数の他、環境や給餌給水、散歩等、多くの最低限の項目がまとめられています。

Evaでは、「適正な指導監視につながる具体的な数値基準を!」とし多くの皆様とともにネット署名を行いました。(※現在終了しています)
【ネット署名のご報告】
開催期間:2020年4月4日~
2020年6月3日
署名数:52,130筆
提出先:環境省小泉環境大臣 レポートはこちら▶

3月

京都動物愛護センターボランティア卒業式

京都動物愛護センターの第4期ボランティアさんの卒業式に行ってまいりました。

卒業するボランティアさんは12名。3年間のボランティア活動を経て、晴れて本日ご卒業です。今後は、3年間に渡り経験された事をお住まいの地域で生かしていただきます。
そして卒業式のあとは、講演会「震災時に起きたこと」としてペット防災についてお話ししてきました。4期生の皆様、3年間本当にお疲れ様でした!

京都動物愛護センターボランティア卒業式

京都動物愛護センターボランティア卒業式

京都動物愛護センターボランティア卒業式

2月

いのち輝くこどもMIRAIプロジェクトin学園の森義務教育学校

茨城県にあります学園の森義務教育学校へ、出張授業に行って参りました。
4年生の子供たちと保護者の皆さまにご参加いただき、動物愛護管理センターってどんなところ?なぜ動物たちは収容される事になったの? 殺処分とはどんなこと?など動物の問題を考えながら、人を思いやる気持ちや命の大切さなどについてお話ししました。
その後「動物園や水族館について考えてみよう」をみんなで鑑賞。私たちの周りには犬や猫だけではなく沢山の動物たちがいること、その動物たちに支えられながら私たちは生きていること。では、そんな動物たちが置かれている環境はどうなんだろう、どうしたらいいのかな。など様々なことを考えてもらいました。
最後は、子供たちから素敵な歌のプレゼントをいただきました。

保護者の皆さまにもご参加いただきましたので、この授業がご
家族で日本の動物のことを考えるきっかけになれば幸いです。

いのち輝くこどもMIRAIプロジェクトin学園の森義務教育学校

いのち輝くこどもMIRAIプロジェクトin学園の森義務教育学校

いのち輝くこどもMIRAIプロジェクトin学園の森義務教育学校

「動物たちの悲鳴が聞こえる~続・それでも命を飼いますか?」ミニ講演会

新書「動物たちの悲鳴が聞こえる~続・それでも命を買いますか?」のミニ講演会&サイン会を、八重洲ブックセンターさんで開催させて頂きました。

動物愛護法改正はどういうものなのか、そしてどういうプロセスを経て成立されたか、また今後の環境省令における更なる課題についてお話ししてきました。最後会場からは多くの質問が寄せられ、大変有意義な時間を皆さんと共有できました。

「動物たちの悲鳴が聞こえる~続・それでも命を飼いますか?」ミニ講演会

「動物たちの悲鳴が聞こえる~続・それでも命を飼いますか?」ミニ講演会

「動物たちの悲鳴が聞こえる~続・それでも命を飼いますか?」ミニ講演会

ちよだ猫まつり2020 みんなで考えよう動物福祉

千代田区と一般財団法人ちよだニャンとなる会さん共同開催の「ちよだ猫まつり2020」に、石川雅己千代田区長とトークショーに出席してきました。

千代田区の行政とボランティアさんとの取り組みやEvaの活動内容、そして法改正や大阪で運用スタートしているアニマルポリスについてお話ししてきました。

ちよだ猫まつり2020 みんなで考えよう動物福祉

ちよだ猫まつり2020 みんなで考えよう動物福祉

第19回SORAのきずな勉強会

福島県のSORAアニマルシェルターさん主催の、第19回SORAのきずな勉強会に参加しました。
第1部の講演では、動物虐待の厳罰化を含めた動愛法改正の内容や大阪アニマルポリスについて。
そして生体展示販売や買う前の責任についてお話ししてきました。

第2部では、青木さやかさん、そして大阪で活動されている西風直美さん、SORAアニマルシェルター代表の二階堂りえさんとともに、パネルディスカッションを行いました。

第19回SORAのきずな勉強会

第19回SORAのきずな勉強会

第19回SORAのきずな勉強会

1月

第3回 逗子マリーナペットフェスタ
「守ろう、輝くいのち 広げよう、生きる喜び」

1月19日逗子マリーナで行われたペットフェスタにて、チャリティーオークションとトークショーに参加しました。トークショーでは、神奈川県の黒岩知事と愛犬家のなべやかんさんと、神奈川県における動物愛護・福祉に対する取り組みや、昨年の6月に開所式を行った新センターについて、また昨年の台風15号、19号を受けペット同行避難についてお話ししました。災害時のペット同行避難については黒岩知事から抜本的な見直しが必要、との見解が示されました。

第3回 逗子マリーナペットフェスタ

第3回 逗子マリーナペットフェスタ

第3回 逗子マリーナペットフェスタ