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8週齢規制ってなに? 第22条の5(幼齢の犬又は猫に係る販売等の制限)

【2012年改正】

■2012年改正時、すでに生後56日以内の販売は法律で禁止されていましたが、附則により条文が骨付きにされていました。

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・「大猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、その繁殖を行った犬又は猫であって出生後五十六日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならない。」(第二十二条の五)

・なお、「56日」について、施行後3年間は「45日」と、その後別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替える(附則第七条) 

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※2013年9月1日~2016年8月31日⇒45日齢 

※2016年9月1日~2021年5月31日⇒49日齢

【2019年改正】

■上記附則第七条の撤廃により、2021年6月1日(改正2年後の施行の為)8週齢規制が施行されました。しかし、新たな附則が追加され、日本犬6種(柴犬、秋田犬、紀州犬、甲斐犬、北海道犬、四国犬)を専門に繁殖する業者が直接一般飼い主に販売する場合は、生後49日(7週)を超えればよい事となってしまいました。

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・専ら文化財保護法の規定により天然記念物として指定された犬の繁殖を行う犬猫等販売業者が、犬猫等販売業者以外の者にその犬を販売する場合について、出生後五十六日を経過しない犬の販売等の制限の特例を設けること。(附則第二項関係) 

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生まれて8週(56日)経たない仔犬や仔猫を親から引き離して…

                                                     こういうことはダメ!という決まりのことだよ。何でかっていうと…


早い段階で親や兄弟と引き離されてしまった犬や猫は…

                                                                       このようにさまざまな問題を引き起こしてしまうんだ。

これは仔犬子猫に必要な社会化の時期に十分な学びができなかったことが原因なんだ。仔犬子猫に必要な「社会化」って何だろう?

お母さんのお乳から十分栄養を貰えば強い体になるよ!歯が生え始めた子犬がお乳を飲むと噛んだりして痛いから「噛むのを辞めなさい」と母犬は教えるよ。これによって大きな犬が強い態度で接してきた場合は、この辺でやめなきゃいけないな、ということを母犬から学ぶんだ。

コミュニケーション法を覚え、兄弟と触れ合うことで、動物同士、仲間同士の関係を築くよ。

お互いに噛み合ったり、取っ組み合いをする中で接した時の痛みを覚え、相手に手加減する事を覚えるんだ。

ひとりぼっちでショーケースやケージの中に居続けると、他の世界と接する機会を失ってしまうんだ。
他の動物や、人、さまざまな生活の音や外の世界に少しでも慣れておくと、これから生活していく上で不必要に怖がったりすることがなくなるよ。

 

犬は312週、猫は27週が最も大事な社会化の時期だと言われているんだ。より健康で性格も安定し、しつけもしやすい犬や猫となるためにとても重要な時期なんだよ。

だけどおかしなことに、出生後「56日」経たないと販売等してはいけない、と法律に定められているのに、今は「49日」って読み替えられてるんだ。変だね。親や兄弟から引き離すのは9週や10週などもっと遅くてもいいと思うけど、少なくとも8週(56日)までは一緒に過ごす事が大事だと思うんだ。だから次の法改正では「56日」って数字が確実に守られるようにしたいんだ!

 

少なくとも8週齢になるまで親から引き離してはいけません!

⇒2019年改正により、2021年6月1日より8週齢規制施行。(詳細は上段をお読みください)

Illust:黒川ツナ子

海外における幼齢動物の販売規制の例 

国 名規制内容根拠法令
アメリカ合衆国連邦最低生後8週間以上および離乳済みの犬猫でない限り商業目的のために輸送または仲介業者に渡されてはならず、または何者によっても商業目的のために輸送されてはならない。 連邦規則
州法調査した19州の内、ネブラスカ州では6週齢以下の幼齢動物販売が禁止されていた外、ペンシルバニア州等3州で7週齢以下の販売が、ニューヨーク州等14州で8週齢以下の幼齢動物の販売が禁止されていた。また、ネヴァダ州では業者 に離乳前の犬猫の親からの分離を禁止(努力規定)している。
イギリス犬の飼養業の許可を受けている者は、許可を受けている愛玩動物店もしくは飼養業者に対し、生後8週間に達していない犬を販売してはならない。 犬の飼養および販売に関する1999年法
ドイツ8週齢未満の子犬は、母犬から引き離してはならない。但し、犬の生命を救うためにやむを得ない場合を除く、その場合であっても引き離された子犬は8週齢までは一緒に育てなければならない。動物保護=犬に関する全般的規定
スウェーデン生後8週間以内の幼齢な犬、生後12週間以内の幼齢な猫は母親から引き離してはならない。生後8週間以内の幼齢な犬、生後12週間以内の幼齢な猫は、飼養者から離してはならない。犬猫の所有に関して提案中の新しい秩序およびガイドライン
オーストラリアニューサウ スウェール ズ州生後8週間以下の子犬および子猫は、売りに出してはならない。動物福祉実施基準・愛玩動物店の動物・犬猫に関する特別要求項目
この外にも獣医学的保護事項として、愛玩動物店での離乳前の動物販売を禁止し、また「生後10週間以内の子猫の住まいの変更をしてはならない。」という基準がある。
ビクトリア州全ての動物は離乳と自立ができるようになる時期まで販売してはならない。(犬猫ともに最少年齢を8週とした。) 

環境省調べ