
以前は聞きなれなかった「殺処分ゼロ」という言葉。今ではだいぶ定着し、殺処分ゼロを達成する自治体も増え、10年前に比べ処分数は劇的に減りました。では不幸な動物はいなくなったのでしょうか?
残念ながらそれは違います。
行政のセンターに入らなくなっただけで、多くの動物が別の場所へ移動しています。善良な活動をする動物保護団体のもとへ行き、終生飼養を約束する責任のある飼い主に譲渡されれば申し分なしですが、劣悪な環境で飼養するペット事業者や、愛護ビジネスを展開し一見すると動物愛護活動をしているように見える団体、また世話を全くせず飼い殺しの一般飼い主のもとで、ひたすらじっと生き耐える動物も少なくありません。
そこで少し想像力を働かせてください。飼い主のもとで生涯幸せに暮らす犬猫と、処分される犬猫、劣悪環境に置かれる動物の違いはなんでしょう。それはみな私たち人間の暮らしに深く関わっていることなのです。

幼齢の犬猫が、たった一匹でペットショップのショーケースに並び、終生飼養の責任と覚悟もないまま誰でも簡単に購入できる仕組みに疑問を感じてください。また、里親になろうとしているその愛護団体は正しい活動をしていますか?愛護団体の動物の飼養環境はどうでしょう。保護動物は疾病を抱えたままになっていませんか。
それは犬猫だけではありません。室内のふれあい動物園や、ふれあいカフェなどの娯楽施設に集められ、展示されている野生動物たちも多数います。それぞれの動物たちが、本来生きる場所はそもそもどういうところでしょう。夜行性の動物が、日中明るい照明にあてられて、隠れる場所も逃げることも出来ず展示されていませんか?
もしくは売り場に並ぶ柔らかく綺麗なリアルファーを使った商品の数々。その毛皮の持ち主のことについて疑問を感じてください。
その理由は、その場ではなかなかわかりません。でも少しだけ関心を持ち「知ろう」と思うことが大きな一歩です。そして消費者として的確な判断をすることがとても重要です。

動物をめぐる問題は、一つの側面だけではなく、社会全体の構造の中で捉える必要があります。
日本の動物福祉の現状をより多くの方々に知っていただき、一つでも多くの命が守られる社会を目指して、私たちEvaは活動しています。虐待や不適切な飼育環境に置かれる動物たちの問題を伝えると同時に、適正飼養・終生飼養といった飼い主の責任についての啓発も行っています。
また、未来を担う子どもたちに向けた「いのちの教育」も大切な取り組みです。
さらに、動物に関する法律や制度の改善に向けて、国や地方自治体への働きかけも継続して行っています。
動物問題の解決には、啓発、教育、制度、そのどれもが欠かせません。
一つひとつの取り組みがつながり合い、社会の意識と仕組みを少しずつ変えていくことが、動物たちの未来を変える力になると私たちは信じています。
弱い存在が守られる社会は、誰にとってもやさしい社会です。
動物を守ることは、命を尊重する社会をつくることでもあります。
動物と人がともに幸せに生きられる社会を目指して。
それが、Evaの活動の原点です。