南淵明宏氏ごあいさつ

このたび設立されました本財団の顧問を務めさせていただく南渕明宏と申します。
私は一介の医師にすぎません。

ただし、ネコに育てられた猫人(ねこうど)です。物心がついた時からネコがそばにいて、ずっと一緒です。ネコの顔はかわいくてかわいくて仕方がありません。
美の極致、黄金分割による調和の最高峰、ネコの鼻は須弥山の山頂でしょうか、それとも宇宙の終焉するオメガ・ポイント? 平和と安寧の具現化?人類の英知を結集しても決して概念化できない形而上学的ダーク・マター。それがネコのかわいらしさと言えます。

困ったとき、つらいとき、ネコによって力を注入され、今まで生きてまいりました。このように、人類はみな動物と心を通わせ人生を過ごす必要がある、と確信しています。そういった動物たちは私たちがかわいがる対象、ペットというレベルを超えて、人間精神に対してもっと深い重要な意味を持っているとも考えています。
それはつまりデーモンです。
ネコは私のデーモンなのです。
デーモンはもともとソクラテスによって提唱された、我々個々の人間の良心の神髄から湧き出た魂の叫びのような思念で、それに従って生きることが正しく生きることだ、とソクラテスは説いているのですが、それがもとで彼は死刑になってしまいました。哲学の一説としても「なるほどそうか!」と理解することは難しい話だと思います。

では、皆さんは映画「ライラの冒険」をご覧になったことがおありでしょうか?
主人公の少女ライラの住む「世界」では人それぞれが一つの動物と24時間、寄り添って生きていて、ある人はライオンであったりある人はサルであったり猫であったりオオカミであったり。実はこの動物はその人それぞれの魂が形になって動物の形をしているのです。そんな存在を映画ではデーモンと呼んでいるではありませんか。私はこれでネコが自分にとってのデーモンであると確信したのです。人間が子供のころは小鳥であったりネコであったり、コウモリであったり、形は変化するのですが、大人になると固定されてしまいます。デーモンとはもちろん言葉が通じ合い、いろいろなことを相談したり、忠告されたり。
デーモンはまさに個々の人間の魂そのものであり、良心でもあります。私はデーモンを失ったとき、とんでもない事件に巻き込まれたりして散々でした。デーモンを取り戻し、生活はまた順調に運び出しました。そして今に至っています。

人類は互いに助け合い、生き残っていたのですが、自然と共存することでも知恵を得、危険を察知し、収穫を得て家族を守ってきました。
自然の恵み豊かな森の中で歌われるディズニー映画「ポカホンタス」の主題歌「Colour of the wind」にこんな一節があります。

We are all connected each other in a circle, in a hoop that never end.

人間の魂は周囲の自然に実は常に開かれているのではないでしょうか。いわば、個人それぞれがWifiルータを持っていて、周囲の人や動物、自然がフリーでアクセスできる。実はそんな「装置」だったのではないでしょうか。そういった原始の機能を失い、ロゴスといった電話回線だけで他の同種個体とつながることしかできなくなった人類に、もう一度「環境フリーアクセス機能」を持たせてくれるのがデーモンだともいえると思います。

こんなふうに考えていますから、デーモンのいない人の魂は孤立していてさまよっているのだと思います。

昭和大学横浜市北部病院 循環器センター長 心臓血管外科教授
南渕明宏

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